『告白』という小説の存在を初めて知ったのは、一昨年の春先だったかと思います。
新人作家が書いた、とてつもなく面白い作品がある。今年の夏は、この作品を重点的に売り出す。ついては、映像化に関しても早めに動いて欲しい。
会社の仕事として、そういう指示を受けたのです。
その作品というのが、『告白』でした。
僕が勤めているのは双葉社という出版社です。今の部署はライツ事業部。双葉社が出版している作品の二次使用、映像化や商品化、海外翻訳出版などを担当している部署です。
原作者の代理人として、『告白』の映像化に関して窓口となるのが僕の仕事というわけです。