東京ドーム(左)と横浜スタジアム。収容人数には大きな差がある (c)朝日新聞社
東京ドーム(左)と横浜スタジアム。収容人数には大きな差がある (c)朝日新聞社
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 2020年7月に開幕する東京オリンピック。アクセス集中で話題となったチケット申し込み期間も終え、いよいよ来年の開催が現実味を帯びてきた。

 大会期間である7月24日~8月9日の17日間で、33競技339種目が実施される予定の今回のオリンピック。競技会場は建設中の場所を含めるとおよそ40会場となっているが…ここで気がかりなことがある。人気種目の野球のメイン会場が横浜スタジアムになっていることだ。

 野球ファンでなければピンとこない話題かもしれないが、これには少し違和感がある。野球の国際大会といえば、ワールド・ベースボール・クラシックやプレミア12などが代表的だが、これまでメイン会場はいつも東京ドームだった。しかし、今回の東京オリンピックでは、東京ドームでの開催が1試合も予定されていない。それどころか、東京での開催自体がない。

 東京オリンピック公式サイトによると予定されている野球の試合会場は、横浜スタジアムと福島のあづま球場となっている。東京には、東京ドーム以外にも明治神宮野球場(通称:神宮球場)もあり、千葉県にはZOZOマリンスタジアムがある。収容人数を比べてみても、最も広い東京ドームは4万6000人、横浜スタジアムはオリンピックに向けて増設することで3万5000人、実に1万人以上の差がある。争奪戦だといわれるチケットのことを考えると、少しでも多くの野球ファンに生観戦のチャンスを与えるべきではないだろうか。

 今回の東京オリンピックでは、東京以外の場所で行われる競技はある。ソフトボール、サーフィンやバレー、ゴルフ、射撃などだ。サッカーは、東京の会場を含め、札幌や宮城、埼玉など全国各地で行われる予定だ。

 横浜スタジアムが決して国際大会に不向きと言っているわけではない。いったい、どういう経緯で、今回の会場は決定されたのだろうか。東京2020組織委員会の担当者に話を聞いてみた。

■IOCが決定を下した

「横浜スタジアムに決定した理由は一つではありませんので、すべてお伝えすることは難しいです。特別に何か決定的な要因があったというわけでもありません。警備上の問題や他競技との会場のバランスなど、いくつもの要因を鑑みてIOC(国際オリンピック委員会)が決定を下しました。もちろん、東京ドームを含め、東京周辺の会場は候補にあがっていましたが、その中で最も要件を満たしていたのが、横浜スタジアムだったということです」

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会場決定のプロセスは複雑?