吹原:ただ、やっぱり人間ですから、どうしても受け入れがたい“宇宙人アホ”というのもいると思います。そんな人とは、どう付き合えばいいのでしょうか。
田村:どうしてもわかり合えない相手とは、距離をとるのがベストだと思います。
吹原:真っ向から向き合う必要はないですよね。
田村:逆に言えば、真正面から付き合ったほうがいい相手は、意外と少ないということを気に留めておくべきです。
吹原:ただ、仕事や学校、部活などで現場では、距離を置くことが難しい局面もあります。どうしても相手としっかりと付き合わなければならないときには、ほかに楽しいことを見つけるといいと思います。人間関係の悩みで頭を埋め尽くすと、本当に辛いですから。
田村:あと、最終的には、すべてを放り出して、逃げるという選択肢があることも覚えておいてほしいです。辛い人間関係のまっただ中にいるときにはなかなかそう思えないのですが、今所属している集団を抜けて、別の所に属する自由が誰にでもあるのですから。世界は広く、自分の居場所は自分で変えることができます。
吹原:反対に、逆に相手から宇宙人だと思われていると感じたらどうするか。
僕は、そういう時に、嘘をつかず、素直に自分の考えをしっかりと伝えるようにしています。取り繕ったり、自分を大きく見せたりしようとすると、“宇宙人アホ”になりがちです。相手のことを大事にしていることを率直に表明してから、言葉を重ねるとこちらの言うことに耳を傾けてくれるようになる気がします。
田村:私の場合、普段の生活では、なるべく聞き役に回ろうとしています。何らかの目的を達成することが第一なので、裏方に回っていようというスタンスです。そのうえで、どうしても表に出ることが必要なら、吹原さんと同じように、相手へのリスペクトを忘れないようにしながら、言いたいことを端的に伝えるようには努力しています。
吹原:“宇宙人アホ”と付き合う時にも、自分がならないようにするときにも、余裕と敬意が必要ということですね。