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もうすぐ10連休に突入する。しかし、お笑い芸人のカンニング竹山さんは「休める人からも文句しか聞かない」と、一斉連休のデメリットを指摘する。「“みんな一緒”政策は今の時代に合っていない」と訴える真意とは?
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10連休って必要なんだろうか? 僕は疑問なんですよ。これって、いかにも政治家とか役人が考えた政策だなあと思う。だって困ることしか無いと思うんですよ。サービス業とかだったら、仕事は休めないのに子どもの保育園が閉まっているということもあるし、臨時の保育園がありますよって言ったって、子どもは慣れない場所で不安だろうし、親もルーティンを崩して遠くの園まで行かなきゃいけないだろうから迷惑でしょ。銀行も役所も閉まっちゃうし、病院とか介護サービスとかも大丈夫なんだろうか。入院している人は問題無くても、外来は閉まっちゃうところが多いだろうし、急に大きな事故とか何かあったらって考えるとちょっと心配ですよね……。
旅行に行くにも料金はつり上がっているだろうし、子どもがいてどこかに出かけたいと思っても、どこも人混み。これって実は、良いことが一つも無いんですよ。休める人でも、喜んでいる声をほとんど聞かないのはそのせいだと思うんです。
経済効果としては「いっせーのーせ」の休みのほうが消費が増えるのかもしれないけど、潤うのは鉄道会社と航空会社、観光地とか商業施設だけだと思うんですよ。それって全体の何%? 社会全体の利益を考えていないですよね。
みんな各々の事情があって、例えば、生活のために事務系の派遣社員とかしている人だったら、10日も休みになると給料が減って困るかもしれないし、子どもだって学校の授業日数が足りなくなって、別の日に授業を増やさなきゃいけないかもしれない。
いつまでこんな“民族大移動”みたいな休み方をしているんだろうか……。政府がみんなを一つのことに向けて煽って盛り上げて、みんな騙されて群がるっていうのはもういらないと思う。