田村耕太郎さん
田村耕太郎さん

電話は、相手の顔が見えないぶん怖いもの(※イメージ写真)
電話は、相手の顔が見えないぶん怖いもの(※イメージ写真)

「アホとは戦うな。時間の無駄である」と提唱する、元政治家であり、現在はシンガポール・リークアンユー政治大学院で教鞭を執る田村耕太郎さん。しかし、シリーズ75万部を突破した著書『頭に来てもアホとは戦うな!』の読者からは、「それでも戦ってしまう……」と多くの悩みの声が寄せられているという。

 日々の仕事・暮らしの中で「アホ」に悩んでいるあなたに、ちょっとでも気持ちが楽になるヒントを田村さんが提案する連載「アホから解放される相談室」。今回は「アホに電話したくない」件について。

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【相談】様々なタイプの人とやりとりをする仕事についているのですが、電話とメールの使い分けで悩んでいます。

 基本的に僕は「電話は相手の時間を奪う行為」だと考えているため、メールをよく使うのですが、メールばかりしていたら先方から「ちっとも電話をかけてこない」と怒られてしまいました。

 その一方で、電話をかけると、あからさまに忙しそうにしてイライラする態度をする人も……。堀江貴文さんなどは「電話をかけてくる人とは仕事をするな」とまでおっしゃっています。

 電話かメールか、ビジネスの基本はどちらなのでしょうか? 田村さんは、シチュエーションや相手ごとに、どのようにして使い分けをされていますか?

 特に苦手なアホと接触するときは、メールと電話、どっちがいいのでしょうか。

 僕は苦手な相手だと、どうしても電話では緊張してしまうため、メールで逃げてしまいます。電話をかけるときの緊張を解きほぐす方法、話し方や、電話の苦手意識をなくす方法が知りたいです。

■重要な案件なら電話にすべき

 私は、基本ビジネスでは、メールやMessenger、WhatsAppなどのメッセージアプリを使っています。

 ただし、重要なときは必ず電話をします。相手も重要な時は電話をかけて来ます。なぜなら、電話にはメールやMessengerにはない情報がたくさん含まれているからです。

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田村耕太郎

田村耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)/国立シンガポール大学リー・クアンユー公共政策大学院兼任教授。ミルケン研究所シニアフェロー、インフォテリア(東証上場)取締役、データラマ社日本法人会長。日本にも二校ある世界最大のグローバル・インディアン・インターナショナル・スクールの顧問他、日、米、シンガポール、インド、香港等の企業のアドバイザーを務める。データ分析系を中心にシリコンバレーでエンジェル投資、中国のユニコーンベンチャーにも投資。元参議院議員。イェール大学大学院卒業。日本人政治家で初めてハーバードビジネススクールのケース(事例)の主人公となる。著書に『君は、こんなワクワクする世界を見ずに死ねるか!?』(マガジンハウス)、『野蛮人の読書術』(飛鳥新社)、『頭に来てもアホとは戦うな!』(朝日新聞出版)など多数

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