相手からもたらされる情報は本当か、それとも話半分か。あるいはやる気・元気の有無などの相手の心理状態……。こういうものは、メールやMessengerでは伝わってきませんが、電話だから感じ取ることができるのです。

 特に重要な交渉の場合は、相手の情報を少しでも沢山仕入れることができる電話にするに越したことはありません。例えば、相手は本当にやる気があるのかどうか? 誠意を感じるかどうか? ちょっと気まずそうにしてないか? 等々です。

 重要な交渉においては、相手の時間を奪ってでもやる意義は大きいです。

 もちろん相手には「何時頃に電話をかけてもよろしいでしょうか?」とお伺いを立てます。これに対する相手の対応にも、重要な情報が満載です。立場が悪く、たくさんの情報を与えたくない場合は「今日は電話に出られない」と逃げるでしょうから。

 政治家は、電話が多い傾向にあります。彼らはメールを書いている時間がないし、メールを記録として相手に残されることも嫌なので、電話が多いのだと思います。

 また政治家こそ、相手の声色、声のトーンや音量で相手の本気度や情報の真偽を確かめるプロなので、自ずと電話が増えるのでしょう。

 最も重要な話は、直接会って目と目を見合って行います。しっかり相手の顔を見ると、声以外の情報が沢山読み取れます。目の動き、体の姿勢、貧乏ゆすりなどしてないか、もちろん生の声色や声の調子、手の動きにも情報が溢れています。

 面談、電話、メール、Messenger、それらの使い勝手の落差にとらわれずそのビジネスの重要度に応じて必要なコミュニケーションのあり方を探るべきだと思います。

 そして何より、「相手を観察してやろう」という心構えでいたら、アホへの電話もちょっとは怖くなくなる気がしませんか?

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