明けましておめでとうございます。なんだかんだ言ってもう21世紀も9年目の2009年。
1000年に一度の「009年」ということで「サイボーグ009イヤー」となるんだそうです。
公式HPも立ち上がってますね。(http://009ing.com/)
『サイボーグ009』と言えば、言わずもがなの石ノ森章太郎(いしのもりしょうたろう)氏の代表作。
僕が初めてコミックスという、新書版スタイルの単行本を手にしたのもサンデーコミックス版のこの作品が最初でした。
本屋で初めて見た時は、「小さすぎて読みにくい」と思ったのを覚えています。それまで、マンガと言えば雑誌だったし、月刊誌のふろくで小さい判型になるときは、それにあわせてコマ割りを大きくしていたのです。
当時は、連載ページが少なかったせいなのか、1ページ当たりのコマ数が今よりもずっと多かった。縦に4段、横に3列で四角なコマが並ぶのが基本だったのです。だから、雑誌連載を想定して描かれたマンガがコミックスサイズになると妙に窮屈に感じたのでしょう。
もっともそう思ったのも最初だけで、すぐに慣れてしまいましたが。
実は、この40年以上前に出版されたサンデーコミックス版の『サイボーグ009』は今でも買えるんですね。スタイルを変えずにずっと出している秋田書店も偉いが、新しい読者がいるから出し続けられるわけで、それは間違いなく作品の力でしょう。
初期の『009』で描かれている国際紛争や民族問題、人種差別など、45年前に取り上げられた問題は、21世紀になった今でも根本的な解決はしていません。マンガ表現には時代を感じますが、この作品のテーマや物語はまだ色あせてはいない。そう思うのは、子供の時に夢中になって読んでた僕たち世代だけなのでしょうか。
今回の「009イヤー」が成果を収めて、そうではないことを証明して欲しいですね。
さて、ここからはマンガ中年の昔話なのですが、サンデーコミックス版『009』の初版はボロボロになっていますが今でも持っています。年上のいとこからもらったものです。
その後、『天使篇』が載っている9巻までを、小学校の5年の時にクリスマスプレゼントで買ってもらい、何度も何度も繰り返して読んだものです。初めて自分が所有したコミックスでした。
じゃあ、自分のお金で買った最初のコミックスは何かというと、やっぱり石森章太郎氏(当時)のサンコミックス版『テレビ小僧』、しかも2巻。
石ノ森作品の中でもあまり語られることのない、テレビ界を題材にしたギャグ作品です。
何考えてたんだろうなあ、当時の俺。あの頃から、ちょっと人とはずれた嗜好だったのかもしれません。