「これさえできれば、ほぼ成功」丸山ゴンザレスが教える旅の極意とは?(イラスト/majocco)
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「クレイジージャーニー」でもおなじみの、世界中のスラム街や犯罪多発地帯を渡り歩くジャーナリスト・丸山ゴンザレスが、ブロークン・イングリッシュを駆使して取材した世界の話題を紹介する本連載。今回は「旅を成功させるための極意」を紹介する。

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 春直前の2月下旬~3月は卒業旅行のシーズンである。主に大学生たちが最後の長期休みを費やすイベントであることはいまさら説明するまでもないだろう。私が大学を卒業したのは約20年前。当時はタイが人気だった。東南アジアへの旅がブームになっていたことも、多くの学生たちを後押ししたのだろう。

 私も当時、学生時代の総決算として一人旅しようと意気込んだが、中国に留学中だった恩師のところに研究室の仲間と訪問する団体旅行になってしまった。毎日飲んだくれてただけで、ろくな思い出がない。そのせいか卒業後も旅に区切りがつけられず、現在に至るまで旅を続けている。もし、あのとききちんとした旅をしていたら……。いまでも心残りがある。

 そこで、みなさんの旅に心残りがないよう卒業旅行について、経験者としてのアドバイスをまとめてみたいと思う。

 複数の旅行サイトをざっと見たところ、昨今はイタリア、グアム、台湾、オーストラリアが四天王として、人気の旅行先ランキングで上位に君臨しているようだ。いずれも行き先として選ばれる理由を私が分析するまでもないほど人気の観光地である。

 人気観光地に行くだけが卒業旅行ではないと思うが、ふと「海外にも卒業旅行はあるのかな?」と思い、ちょうどアメリカで大学院を修了する友人がいたので聞いてみた。

丸山:「Are there graduation trips in America?」(アメリカに卒業旅行ってあるの?)

友人:「Of course.」(もちろん)

丸山:「Where are you going on this trip?」(どこ行くの?)

友人:「Cannot. I should pay back a scholarship.」(無理。奨学金の返済があるから)

 世知辛い世の中である。このように経済的な理由から行かないという選択肢も珍しくはないようだが、ほかにもあちこちヒアリングするとアメリカではヨーロッパや中南米、国内旅行をする人も多いようだ。あとはパーティーして馬鹿騒ぎが主流らしい。どこに行くのかではなく、仲間内で馬鹿みたいに騒げれば場所なんてどこでもいいのだろう。

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丸山ゴンザレス

丸山ゴンザレス

丸山ゴンザレス/1977年、宮城県出身。考古学者崩れのジャーナリスト。國學院大學大学院修了。出版社勤務を経て独立し、現在は世界各地で危険地帯や裏社会の取材を続ける。國學院大學学術資料センター共同研究員。著書に『世界の危険思想 悪いやつらの頭の中』(光文社新書)など。

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旅の極意「これさえできれば、ほぼ成功」