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 都心の不動産価格はバブル期以来の高値になっている一方、多くのリゾートマンションは投げ売り状態だ。新潟・湯沢のリゾートマンションは競売にかけられると、なんと平均3612円で落札されるという。居酒屋に一回行くより安いくらいだ。さらに、こうした物件を購入したものの、管理費を払わず、共同施設にタダ乗りする「半グレ」がいるという。朝日新書『負動産時代』より、内容の一部を紹介する。

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■リゾートマンションの落札価格はたったの3612円!

 リゾートマンションの価格は下がり続けている。全国の裁判所がインターネットで公開する競売物件を調べたデータベースを運営している不動産競売流通協会(東京都港区、青山一広代表)によると、新潟県・湯沢町で競売にかけられたマンションの平均落札額(1平方メートル当たり)は、2010年度には全国平均の8.8%の1万2千円余りだったが、17年度には同3.1%の3612円まで下がった。

 全国のマンション価格の平均額が15年度の15万円余まで上がったのに、16年度の約11万6千円に急落したのは、15年10月に発覚したマンションの杭工事のデータ偽装問題で、マンションの販売が落ち込むなどした影響が大きいとみられる。

■入れ墨の若者らがたむろ。宗教法人に買われた部屋の末路は?

 これだけ値段が下がると、従来とは異質な人たちも入ってくる。湯沢のあるリゾートマンションでは、裁判所の競売にかけられた2部屋が、16年3月と4月、沖縄県にある宗教法人に買われた。いずれも高層階にあるメゾネットタイプで、バブルのころには「億ション」と呼ばれた部屋だ。3月は、裁判所で競売開始が決まった翌日に、不動産業者を通じて宗教法人が買った。4月には、隣の部屋が裁判所の入札を通して、同じ宗教法人に33万円で落札された。競売は、始まってから実際に落札されるまでに1年近くかかる。4月の部屋は、前年の5月に競売開始が決まり、隣の部屋の翌月に期日が来たが、たまたま並んだ部屋が立て続けに同じ宗教法人の所有となった。

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管理費の滞納が約2800万円もあったが…