「捨てたくない。でもヘンに隠して、もし私が死んだときに、これが発見されたらと思うと……(笑)。今もうちのお風呂場に、普通のかわいい置物として、飾っています」

 大きな災害や安倍政権の問題など、今も社会に何か起こるたび、思うことが多い。

「愛ちゃんなら、何て言うだろう」。

 知り合った日から何年経っても、飯島さんは、優しくて、正直で、頭がいい“姉”だった。彼女は孤独なのに、人が好き。そんなアンバランスも魅力的だった。飯島さんの引退後、大竹さんがカウンセラーを紹介し、一緒に訪ねたこともある。

「愛ちゃんが疲れていた時期で、先生にいろいろな相談をしていました。先生は、生活ではこんなことを守ってとか、いろいろアドバイスをくれた。うんうんと聞いていたけれど、私、内心思ったんです。愛ちゃんはそんな約束、絶対守らないだろうなって(笑)」

 飯島さんが芸能界を辞めたあとのこと。『うちの子が暇になったから、バイトさせてあげて』と言われ、以前から顔見知りだった飯島さんのスタッフに運転などをお願いするようになった。

「愛ちゃんはいつもギリギリの人だったから、彼女はどんな状況でも遅刻しない運転ができる(笑)。今彼女は私のマネージャーとなり、姉のように頼れる存在になってくれています。今もたまに愛ちゃんが『しのぶちゃーん』と呼ぶ声がふと聞こえることがあります。会いたいな。愛ちゃんに会いたいです」

(文/福光恵 編集協力/福井しほ)

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