【広島東洋カープ】


●ドラフトで報徳学園・小園を狙え…菊池&田中の後継者に適任だ

 交流戦では負け越すなど苦しい時期もあったものの、終わってみれば独走で球団史上初の三連覇を達成した広島。チーム防御率は4点台でも強力打線の後押しがあり、フランスア、アドゥワ誠などリリーフ陣での新戦力の台頭があったことも非常に大きいプラス要素だった。

・過去10年支配下指名選手内訳
高校生投手:14人(主力:2人 戦力:4人)
高校生野手:13人(主力:1人 戦力:2人)
大学生・社会人投手:21人(主力:3人 戦力:3人)
大学生・社会人野手:9人(主力:3人 戦力:3人)

・過去10年上位指名選手内訳
高校生投手:4人(主力:1人 戦力:1人)
高校生野手:4人(主力:1人 戦力:1人)
大学生・社会人投手:9人(主力:3人 戦力:3人)
大学生・社会人野手:3人(主力:2人 戦力:1人)

・過去10年育成指名選手内訳
高校生投手:6人(主力:0人 戦力:0人)
高校生野手:3人(主力:0人 戦力:0人)
大学生・社会人投手:4人(主力:0人 戦力:0人)
大学生・社会人野手:3人(主力:0人 戦力:0人)

 無名の高校生をチームの中心選手に鍛え上げる。広島の成功を語る時によく聞かれるフレーズだが、過去10年に絞ると高校生を多く指名しているものの、まだ結果が出ていない選手が多いのが現状だ。

 一方で成功しているのが即戦力の投手陣。上位指名した9人のうち6人が戦力となり、野村祐輔、大瀬良大地はタイトルホルダーとなっている。分離ドラフトの時に獲得した前田健太(現ドジャース)、會澤翼、安部友裕、丸佳浩といった高校生の有望株が成長し、そこに逆指名時代には獲得が難しかった即戦力の投手が加わったことでうまくチームが強化されたと言えるだろう。もちろん中崎翔太、田中広輔などが下位指名から主力となり、ドラフト時点では評価の高くなかった菊池涼介、鈴木誠也を2位で確保した英断も大きな成功要因だ。

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