履歴書に書いた以上は、面接でTOEIC について聞かれた際の受け答えもシミュレーションしておきたい。
「なぜTOEICを受験しようと思ったのか、どんな理由や目的があり、どのように行動に移し、どんな結果が出たのか。面接では実際のスコアと同じかそれ以上に、そういった内容が評価されます」
学習法についても「単語集を繰り返し学習して目標スコアを達成した」と言うだけでなく、「単語への苦手意識を克服するために、正答数の推移をグラフ化してモチベーション維持に努めた」といった回答をすることで自己分析力、問題解決力といった能力もアピールできる。
■コミュニケーション力も重視される傾向に
転職して英語にふれる機会の多い仕事に就きたいと考える人もいるかもしれない。思い浮かぶのは商社や海外と取引のあるメーカーだが、社内にコーディネーターや通訳がいるなど「想像しているほど英語を話す機会は多くないケースもある」とのこと。
「外資系の日本法人も、クライアントが日本企業だと、業務はほぼ日本語。これからグローバル展開を始める企業、海外出店を計画している外食産業などの方が、英語を使う機会や駐在のチャンスに恵まれる可能性があります」
ここ数年の転職マーケットでは、TOEICスコアに加え、英語を使った実践的なコミュニケーション力が重視される傾向にある。SNSでの交流なども、積極的にアピールしたい。
「応募条件にTOEICスコアを掲げる企業もありますが、だからといって厳密にはじかれるかというと、そうでもありません。スコアが足りなくてもフォローできる材料を揃えておけば、挑戦する価値はありますよ」
(文/木下昌子)