「驚き! 海の生きもの超伝説 劇場版ダーウィンが来た!」が全国の映画館でロードショー公開されている。「ダーウィンが来た!」は、生きものたちの驚きと感動の映像を通して自然の素晴らしさを教えてくれるNHK総合テレビの人気番組。その制作チームが世界の海で撮影した15年分の映像の中から、誰もが目を丸くする決定的瞬間をセレクトし、編集したのが、この映画だ。小中学生向け月刊誌「ジュニアエラ」7月号では、ナレーターとして出演するさかなクンが、その魅力を語った。

干潟で見られるトビハゼ(写真/ユナイテッド・シネマ)
干潟で見られるトビハゼ(写真/ユナイテッド・シネマ)

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「海の生きもの超伝説」には、魚やカニ、タコなどのほか、クジラ、ラッコ、アザラシ、ペンギンなど、さまざまな環境で暮らす多種多様な海のなかまが登場する。サンゴ礁にはサンゴ礁の、深海には深海の、干潟には干潟の、南極や北極には極地ならではの生態系(※1)があり、生きものはそれぞれの環境に巧みに合わせて暮らしていることが、素晴らしい映像から繰り返し伝わってくる。

「すべてが驚き、ギョギョギョの連続です! まばたきするのも惜しいでギョざいます」

 と語るのは、ナレーターとしても出演しているさかなクン。

「その中でもさかなクンが超感動しましたのは、干潟に暮らしている『トビハゼ』ちゃんの求愛のシーンでギョざいます。トビハゼちゃんは天敵の鳥さんに気づかれないように干潟の泥と同じような色をしています。それが恋の季節になると、オスの体が婚姻色といってピンクになるのですね! さかなクンもビックリ!! このオスの表情を見ると、ものすギョく一生懸命で、メスの気を引こうと何度もジャンプしたり、メスがついてきてくれたときにはあまりのうれしさにほっぺにチュッをしたり。豊かな表情や愛情が伝わり、心がキュンとします」

 この求愛シーンは、豊富な知識・経験と最新の撮影機材を駆使する「ダーウィンが来た!」の撮影チームだからこその映像。トビハゼをただ観察するのだったら、生息する干潟に行けば出合える。

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上浪春海
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