安浪:4大塾のカラーに関してはいろいろな書籍やネット記事でも調べることができます。だいたい同じようなことが書いてあるので、前提知識として持っていてほしいです。気をつけてほしいのは、日能研は本部系と関東系で全くスタンスが違うということ。あとプリント教材かそうじゃないかもしっかりチェックしたほうがいいです。プリント教材の整理は子どもには無理。親は覚悟したほうがいいです。

矢萩:本当の相性は通ってみないとわからないことも多いのは事実です。まずは楽しそうに通っているかどうか。全く伸びている感がないとか、自分たちが成長している感が全くないなら相性は悪いと思いますよ。

安浪:ひとことで相性といっても、塾との相性なのか、先生との相性なのか、テキストとの相性なのか、ハイブリッドなのか、いろいろケースはありそうですけどね。

矢萩:4教科全ての先生と相性がいい、というのはほぼあり得ない、ということは心しておいた方がいいです。

■4年生までは似たような塾が多いが…

安浪:あとは何といってもご家庭の価値観ですよね。遠くまで電車に乗っていくより、近くの塾にしたい、とか。お弁当が必要か否かもありますし、4年、5年、6年でどんな生活になるのかをシュミレーションしてみるといいです。

矢萩:4年生までは似たような塾が多いですけどね。

安浪:特に関東の塾は4年生まではゆるいのでどこも一緒に見えます。でも5年になると一気に難度が上がって、学習量も宿題も増えるなどガラっと変わるので要注意です。拘束時間もどんどん長くなって、6年生になると週7で塾、というところもありますしね。

矢萩:そもそも週7でやらないと受からないのか?そこまでやらなければ合格できない学校に入学して大丈夫なのか?というのは疑問ですけれども。

安浪:話は変わりますが、小規模塾に関してはどのように考えられていますか?

矢萩:大人数が苦手、奥手な子などは、大手塾に行くよりいい場合があります。個人経営者がなぜ小規模塾をやっているか?って考えると、大手塾にそもそも雇ってもらえなかった、人間関係など何らかの事情があって辞めた、教育方針や授業方法の相違、個人でやったほうが儲かると思って独立した、このどれかに当てはまるんじゃないかな。どのパターンにも当てはまらない人は、かなり強烈な教育哲学をもっている人。つまり、よくも悪くもすごく個性的。だから、個人塾ほど相性がある、と考えています。

NEXT個人塾で最難関校に受かる子は…
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