絵本はたくさん読んでくれたけど、絵本の次のステップにはどんな本がいいんだろう? そんな悩みを抱えるママ・パパに向けて、幼年童話を中心に、絵本から読みものへの橋渡しとなるおすすめの一冊を紹介します。

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『あした あさって しあさって』(もりやまみやこ 作/はたこうしろう 絵/小峰書店 刊)

あらすじ

 くまの子のお父さんは、遠くの町で仕事をしています。ある日くまの子はお母さんから、もうすぐお父さんが帰ってくることを知らされます「いつ帰ってくるの?」と聞くと「しあさって」。くまの子が「しあさってって、いつ」と尋ねると、お母さんは「あさっての次の日よ。あした、あさって、しあさって」とカレンダーを指さしながら教えてくれました。

 もうすぐお父さんが帰ってくる! うれしくてたまらないくまの子は、うさぎの子と遊んでいても、買い物に行くきつねの子に出会っても、お友達とみんなでお絵描きしていても、頭の中はお父さんのことばかり。日を追うごとに「しあさって」が「あさって」になり、「あした」になり、とうとう「きょう」になって……。

 お父さんが帰る日が待ち遠しくてたまらないくまの子の様子が、とても愛らしく描かれています。『きいろいばけつ』をはじめ多くの幼年童話の傑作を残した森山京さんの作品です。

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加治佐志津
ライター 加治佐志津

新聞記事やWEBメディアの編集・執筆を経て、2009年よりフリーランスライターに。絵本と子育てをテーマに取材・執筆を続ける。これまでに取材した絵本作家は100人超。漫画家の夫と2013年生まれの元子鉄の3人暮らし。

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