子どもが調べたいと言い出したら、一緒に調べてもいい。ですが、すぐに正解を求めてはいけません。じっくり見守って、できれば一緒に考えてあげてほしいです。

――考える力を身につける方法とは?

 例えば、76歳の僕が今もしているのは、毎日、家から駅まで歩くときに、不思議だと思うことを探すこと。雨が降っていれば、「こっちの葉っぱの雫は大きいけど、あっちの葉っぱの雫は小さいな。なぜだろう?」とかね。

 子どもたちの「身近な不思議」を大切に育てていけば、未来は変わっていくのでは、と思います。

(構成/永野原梨香)

◯参照:高校生の科学への意識と学習に関する調査-日本・米国・中国・韓国の比較ー〈令和7年7月発行〉/国立青少年教育振興機構

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永野原梨香
永野原梨香

ながのはら・りか/『週刊エコノミスト』、『AERA』『週刊朝日』などに勤務し、現在、フリーライター。識者インタビューのほか、マネーや子育てをテーマに執筆中。

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