生活費はセーブしても、生活の質は落とさない――。『低収入新婚夫婦の月12万円生活』、『低収入4年目夫婦の月13万円生活』(はちみつコミックエッセイ)の著者で漫画家のいしいまきさんは、“節約の達人”である夫とともに、日夜、節約に励んでいます。今回は、そんないしいさんに、物価高に負けない「節約ライフ」のコツを聞きました。

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結婚当初はおこづかい含め月12万円生活

――夫婦で節約をはじめたきっかけは?

 夫と私はコロナ禍の2020年に結婚しました。二人とも当時はフリーランスで低収入。都内で暮らすにはかなり節制していかないと暮らしていけませんでした。45000円の家賃のほか、食費は18000円、水道光熱費は20000円……などと二人で分担しあい、おこづかいも含め合計12万円でやりくりしていくことに決めました。

――おこづかいは数千円。なかなか大変な暮らしだったのでは。

 そうですね。実は私、結婚当初は家計の管理や節約がニガテなタイプで……。コロナ禍で仕事が減少したにもかかわらず、小物や洋服を買ってしまったり、しばしば物欲に任せてものを購入してしまったり。買った瞬間は幸せを味わえるものの、「また買ってしまった」という後悔が湧いてくることもありました。

 そんなある日、コロナ禍で仕事が減ったけれど夢に向かって新しい仕事を探し、貯金もしているという方の動画を見たんです。「私も頑張ろう」。現状を変えるため、バイト先を探し収入を増やし、家計管理も徐々にできるようになっていきました。夫が“節約の達人”だったこともありがたかったです。

節約の達人の夫に学ぶ

――節約の達人とは!?

 私は頑張って節約ができるようになったタイプなのですが、夫は節約を当たり前のようにできる人なんです。夫は学生の頃から生活費をセーブしていたので、節約することは彼にとって当たり前のこと。悪天候の日にスーパーにたくさん並ぶ半額食材を買いに行く、美味しいお肉はセールの時に買って冷凍しておく、計算機をたたいてグラム単位で安いほうを買いにいく……といった手間を惜しまない。お買い得だった食材を生かした料理も大得意です。そのうえ、元アパレルのパタンナーなので洋服のサイズ直しも修繕も得意で、すごく助かっています! そんな夫の節約力を紹介したいと思い、漫画にしました。

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永野原梨香
永野原梨香

ながのはら・りか/『週刊エコノミスト』、『AERA』『週刊朝日』などに勤務し、現在、フリーライター。識者インタビューのほか、マネーや子育てをテーマに執筆中。

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