文系総合で4年連続トップのニトリは、さまざまな部署や業務を体験できるインターンシップが特徴です。単なる就業体験ではなく、学生のキャリア形成を支援するような取り組みをしています。
インターンシップは、学生に対してキャリアについて考える機会を提供する場であると同時に、企業イメージを向上させる場になってきているのです。こうした取り組みが功を奏して、結果的に自社のアピールに成功している企業も人気になる傾向があります。
「ヤン坊マー坊」のリニューアルで、ヤンマーがジャンプアップ!
――長谷川さんから見て「なぜこの会社が?」と思われた企業はありますか?
理系総合58位のヤンマーホールディングスは特徴的な動きをしていると思います。。昨年は345位ですので、287位も上がったことになります。歴史のある会社で、親世代には「ヤン坊マー坊」の企業キャラクターをご存じの方も多いと思います。でも、農業機械やディーゼルエンジンの会社という点で、大学生をはじめ、日常生活においてサービスや製品となじみが少ないという方も多いのではないでしょうか。。
――ヤンマーの大幅ジャンプアップの要因は何だったのでしょうか?
じつは若い世代に向けて、企業認知度を上げていくためのユニークな取り組みをされているんです。サッカーチームのセレッソ大阪のスポンサーですし、オリジナルTVアニメ『未ル わたしのみらい』を制作・プロデュースし、テレビ放映も動画配信もされました。
「ヤン坊マー坊」もデザインを一新してブランディングにも注力しています。スポーツやアニメという親しみやすいコンテンツを通じて企業の魅力を伝えていく取り組みが功を奏したのではないかと考えています。
企業と学生のコミュニケーションが活発化
――親が知らないところで、学生たちはさまざまに情報を得て、自分とマッチした企業を選んでいるんですね。
新卒採用の市場において採用広報に熱心に取り組んでいる企業は、規模や知名度に関係なく人気がありますね。先ほどのニトリを筆頭に、学生たちに自分のキャリアを考える機会を積極的に提供していこうとする姿勢が強い会社が増えています。こうした傾向は学生・企業双方にとって非常によいことだと思っています。
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