
サポーターを経験したことで保育士の仕事に興味を持ち、保育士の資格取得を目指すサポーターも数名出てきているんですよ!
——素敵ですね。利用された方からの反応は?
中村さん:会社の仲間が見てくれるので、自分も家族も安心という声をよく聞きます。また、CAならではの「おもてなしをしたい」「お子さまに喜んでもらいたい」というホスピタリティーの高さに対し、利用者からポジティブなフィードバックをもらうことが多いです。
例えば、お子さんを羽田で1日預かった、あるサポーターは、「空港内の主要ポイントを巡る」というアイデアを思いつき、 “羽田空港ウォークラリーカード”まで手作りしてくれたそう。お子さんは「帰りたくない!」というくらい喜んでくれ、依頼したCAも安心して仕事に集中できたと話してくれました。
“自分時間”を楽しむためにも利用してほしい
——サービスに課題はありますか?
鎌田さん:1度でも利用した人はほぼ100%リピーターになってくれているのですが、登録はしても、利用に踏み切れない人もまだまだ多いのが現状です。日本では、ベビーシッターさんを頼ったり、子育てで誰かの手を借りたりする文化が欧米と比べるとまだ根付いていないと感じます。
誰かの手を少し借りるだけで、美容室にも行けたり、ゆっくりランチを楽しめたり、興味のある分野の勉強もできたりと、時間的にも精神的にも余裕ができるはず。いざという時のためのセーフティーネットとしてだけでなく、“自分時間”を楽しむためにも、遠慮せずにどんどん使ってほしいですね。
——今後の運用をどのように考えていますか。
鎌田さん:今は各空港で小さなCCSのコミュニティを作り始めようとしている段階です。そして、安全を担保しながらそのコミュニティをいかにスムースに稼働させていくかが事業化に向けた課題です。各空港の仲間と協力し合い、小さくても深い絆で結ばれたコミュニティに育てていきたいと思っています。
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