家庭の考え方はそれぞれなので、赤の他人がそれを否定するわけにもいきませんが、どうしても私個人としては受け入れられなかったんです。
当時長男が小1、次男は3歳、三男は生まれたばかりぐらいだったと思います。
今はお風呂でどの入浴剤入れるか、誰が入れるかでケンカしている3兄弟。「いい加減にせぇぇーーー!!」と怒鳴りながらもかわいいもんだけど、30代になった息子たちが私とのお風呂権を争ってたら……。
今どきの「友達親子」とか「反抗期のない若者」がそのまま年重ねるとこうなるもんなの? それって本当にいいことなのか⁉ 大混乱に陥った私はすぐに夫に記事を共有し、夫婦で話し合いました。
「うちは男の子ばかりだから女きょうだいがいる家庭と違ってその辺のケジメをつけるタイミングを逃す可能性があるね。今はまだかわいいで済ませられる歳だけど、早めに性教育は始めよう」
姉のいる夫自身は小2くらいからは一人でお風呂も入っていたということで、長男にもそろそろ……と思っていたところだったみたい。
夫が同じ価値観の人で心底ほっとしました……。
その日から、うちの場合は典型的な性教育の前にまず「性別に関わるマナー」を「親しき仲」でも「ケジメをつけて守る」ことに重点を置いて教えていくことにしたんです。例えば、
1 誰が着替えているかわからないから、脱衣所に入るときは必ずノックをする
親子でも裸でいるところに突然人が入ってきたら不快。プライベートゾーンを改めて確認し、それを「見る」「見せる」ことをしないようにお互い気をつけようと伝えました。専ら女性である私への配慮ですが、小1から始めたことで長男はすんなり受け入れ、お互いにうっかりいるのを知らずにドアを開けてしまったときは「おっと失礼!」とすぐ閉めるようになりました。古いアニメで時折出てくる異性のお風呂や着替えを覗くシーンにははっきりと拒絶感を示します。
弟たちは教え始めてもしばらくはお風呂上がりに裸でリビングに走り込んできていましたが、しつこく言い続けてだんだんパンツだけははいてくるようになりました。家族の前でもプライベートゾーンは見せない、触らない(怪我病気のときを除く)、からかわない。ちょっと厳しいかなとも思うけれど、家庭内で性差を感じる機会が少ない兄弟たちには少し緊張感を持ってほしいので、マナーとして根付かせたいです。
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