4月生まれと3月生まれが同学年として扱われるのを残酷に感じてしまうほど、小さいうちは発達の差が大きいんですよね。乳児期は体の大きさやしゃべった・歩いた、という話なのでまぁ月齢に合った成長をしていれば飲み込めていたものの、年少ぐらいになると、心の成長差が見えてきてお遊戯会や運動会で「なんでうちの子だけみんなと同じことができないの……」と涙した早生まれの親御さんは多いのではないでしょうか?

 1月生まれの長男には第一子ということもありまわりとの成長差を気にしすぎて無駄あがきをしまくり、2月生まれの次男の頃には「ま、そんなもんでしょ」と一歩引きすぎて逆に早生まれとは別の問題(視力が悪いことで集団での会話に支障を来していた)に気付くのが遅れてしまいました。

 だから早生まれの子が集団の中で自己肯定感が育ちにくいのも、新しい環境で馴染みにくかったり成長の早い子に圧倒されて不安感が高くなってしまったりするのも、身に沁みてわかります。親は急かしても焦っても意味がなく、高学年に向けて徐々に成長の差がならされていくまで寄り添う以外に無いことも(と言いながらも焦っちゃうんだけどね)。

 一方、5月生まれなうえに3兄弟の末っ子という、子ども界のチートキャラみたいな三男は赤ちゃんの頃から兄たちとは全く違う様子が見られました。

 慣らし保育の初日に一粒の涙も見せず、泣いている同級生(0歳)を遊びに誘い笑顔を引き出したり、1歳児の保育を見学したお友達のママから「1歳児クラスの中で1人だけ先生と流暢に会話している子がいたんだけど三男くんだった」と聞いたり。背もクラスの中で1人頭ひとつ抜けるほど高く、いつも1、2歳上だと思われる三男は明るいこともありなんとなくクラスでもリーダー風な扱いを受けていることが多かったんです。

 同時期には涙を流していることのほうが圧倒的に多かった兄たちとあまりに違う姿に夫ともどもポカーンだったのですが、それがよいことばかりでもないと気づくのに時間はかかりませんでした。

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