小学校高学年も旅育を。専門家に学び、子どもの自立をサポート
旅育で一番大切なのは親の子どもへの関わり方であり、親子のコミュニケーションです。筆者の提唱する旅育メソッド🄬は、「旅から積極的に学び、生きる力を育むために親が心がけたいコミュニケーションのヒント」として5項目をあげ、言葉を理解する3歳から基礎的な脳ができあがる9歳をゴールデンエイジとしています。ただ小学校高学年になっても、親子で旅をすることが大切なのは変わりません。中学・高校と進むにつれ親子で過ごす時間はどんどん少なくなり、反抗期が終わるころには、子どもは巣立ちの時を迎えます。子どもから大人への過渡期である小学校高学年は、親子の信頼関係を確固たるものにし、子どもの自立を見守りサポートする大切な時期。旅を通じてできることも多く、中学受験に向けて旅を控える家庭も多いのですが、もったいないと感じます。
そうはいっても高学年になると知識も豊富になり、反抗期も始まるなど親主導の旅育は難しくなります。違うアプローチで子どもに寄り添い、自己探求や自立をサポートしましょう。例えば子どもが興味を持つ分野の専門家のプログラムに参加をしたり、旅先ではボランティアガイドに案内をお願いしたりして、親子で学ぶスタイルもおすすめです。豊富な知識を持つ専門家やその生き方に触れることで、子どもの世界は広がり、将来へつながる興味や自己の発見をすることも期待できます。
高学年の多感な時期は、親子みずいらずよりも第三者を交えたほうがコミュニケーションが円滑だと、筆者自身の経験から感じます。反抗期で親との会話が少なくなった子どもが、外ではしっかり対応していることは多々あります。親にはこたえる反抗期も、旅でそんな一面を垣間見れば、安心して自立を見守ろうという気持ちへつながります。
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