「武蔵は以前から海外大学進学のサポートが充実していますし、渋谷教育学園幕張(千葉市)、広尾学園(港区)などは、すでに海外進学が特別なことではなくなっています。中堅校でも海外進学する生徒が増えており、そういった流れが、入り口での英語入試の変化につながったのではないでしょうか」

 一方で英語の入試の広がりを、危惧する声もある。

「小学生の英語力ほど、家庭環境に密接に関係している科目はありません。一部の中学校の入試で求められているレベルは、とても学校や英会話スクールだけの授業では太刀打ちできない。帰国生入試や英語に特化したコースの募集など特別な入試であればよいのですが、そうでない入試であれば、あくまで公立の小学校の授業で対応できる範囲の出題でないと家庭環境の差が中学入試に出てしまうのではないかと、不安を感じます」(SAPIX・広野さん)

(取材・文/柿崎明子)

【平井】中学入試速報2
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柿崎明子
ライター 柿崎明子
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