正直、乗り越えたという感じはまだありません。目の前のタスクをこなしていたら、あるとき偶然抜けたというか。ずっと産後うつになったときの延長線上にいる感じなんです。子どもたちが成長して多少はラクにはなっているとはいえ、子育ては続いているから、何が起きるかわからないし。僕が家にいられたらいいですけど、芸人をやっている以上どうしても外に出ないといけなくて。今も僕があんまり忙しすぎると、妻は不機嫌になりますね。

――そういうときはどうするのですか?

 話しかけたほうがいいときと話しかけないほうがいいときがあるんですよね。それを長年の関係性をもとに見極める。間違えたかー、というときもありますよ(笑)。

子どもをたくさんの芸人に会わせる

――2023年に『THE SECOND~漫才トーナメント~』でマシンガンズが準優勝して、注目を集めました。ご家族の反応はどうでしたか?

 子どもたちは僕が漫才をやっているのをテレビで見るのが初めてで。決勝の日は子どもの友だち20人くらいが家に集まって、テレビの前で応援してくれました。それを聞いていたから、1回戦では負けられないなって。

――決勝までいって、盛り上がったでしょうね。

 帰ったら大量のピザの箱がありました(笑)。

――お子さまは何か言っていましたか?

 すごい!って言っていたかな。その後家でのロケとか、家族でテレビに出る機会もあって、楽しんでくれているみたいです。「パパ、セカンド以降、忙しいよね」って、大人みたいなことも言っています(笑)。

――小6となると、進学や将来の話をすることもありますか?

 僕は芸人とか、それ以外の、例えば元芸人で今は税理士をやりながら塾の講師をしている友人とか、子どもたちをいろいろな大人に会わせています。仕事場に連れて行くこともありますし。世界は1つじゃないということを伝えたくて。例えば学校でいじめとか問題があったとしても、世界は学校だけではないということを知っておいてもらいたいんです。

――相方の西堀さんと会うこともありますか?

 よく懐いていますよ。子どもたちは錦鯉(長谷川雅紀さん、渡辺隆さんからなる漫才コンビ)が大好きで、単独ライブに連れて行って会わせたら息子はうれしすぎるあまり、うれしくなさそうにしちゃって(笑)。後から聞いたらパニックだったみたいです。娘はうれしい気持ちをそのまま表現できるんですけど。

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