それで少しずつシフトチェンジしたんです。下ネタを言う番組とか、セクシー系の番組とか、おもしろいから出たいという気持ちはあっても、息子のことを考えてお断りすることもありました。息子に尊敬されるような仕事をしたいと、お笑いの賞レースにも積極的に出た結果、「THE MANZAI」の決勝に進出して、「R-1グランプリ」も決勝に2回出られたんです。

漫才大会の決勝を終え、思わず息子を抱きしめた一言

――武丸くんはRGさんが出演する番組は見るんですか?

 結果が出たときとか活躍したときは見せましたね(笑)。「THE MANZAI」の決勝の日、息子は当時小学生でちょうど日直だったんですが、帰りの会で「今日は父が『THE MANZAI』という番組の決勝に出ますので、応援よろしくお願いします」と言ったみたいで。それはうれしかったですね。結果はふるわなくて、僕の両親が息子に「お父さん、ダメだったね」と言ったんです。そうしたら息子は「あの大会の決勝に行けたことだけでも素晴らしいと思う」って言い返していて。思わずギュッと抱きしめましたね。

――小学生でそれが言えるのってすごいですね。

 僕もびっくりしました。仕事の大変さを知っていたんだなって。家でリーチ・マイケルとかスティーブ・ジョブズとか、モノマネのために必死で準備していたり、小道具を背負って家を出て行ったりする姿を見ていたんでしょうね。あとジョブズのモノマネのときに、息子のお絵描きパッドを手に「ニューiPadデビュー!」って発表するとか、モノマネの小道具に息子のおもちゃをよく使っていたので、今考えると応援しやすかったのかもしれないです。

武丸くんのおもちゃ(電車のレール)を鼻の部分に仕込んだアバターのモノマネをするRGさん(提供)

ちやほやして育てたらまっすぐな子に

――中学生になっても反抗期はなかったですか?

 なかったですね。息子の要望にはすべて応えてきましたから。欲しいものは買ってあげて、行きたい場所には連れて行って、会いたいと言う人には会わせてきました。僕自身は反抗期がありましたけど、やることに反対されたり欲しいものを買ってもらえなかったりしたことが反抗につながったと思うので、自分がされてイヤだったことはせんようにはしましたね。とにかく褒めたり、話を聞いてあげたりしてちやほやした結果、まっすぐな子に育ってくれました。

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