なお、創立記念誌には触れられていないが、1974年、高校入学者枠を50人広げたことも大きい。開成中学に合格できなかった「優秀な生徒」が、開成高校受験でリベンジを果たし、彼らは東京大合格者増の原動力になっている。
1980年前後、灘高校と1位争いを続けていたが、1982年にトップとなってから2024年まで「43連覇」を果たす。1992年、98年、2012年に合格者は200人を超えており、他校につけいるスキを与えなかった。
昨今、開成はグローバル化に早くから対応している。2010年代前半、国際交流委員会を作り、海外の名門校入学志望者をサポートする体制を作った。このころの校長が、ハーバード大で教えていたことが大きい。22年にスタンフォード大、プリンストン大、コロンビア大など、23年にプリンストン大、ケンブリッジ大、24年にはコロンビア大、メルボルン大に進学している。
(教育ジャーナリスト・小林哲夫)
※後編<麻布が「進学校」であり続ける背景とは 東大合格、学園紛争…開校からの歴史を振り返る>に続く
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