Q 溶連菌感染症になった場合の登園や登校の目安は?
抗菌薬による治療を開始後、 24 時間以内に感染力がなくなるため、それ以降の登園、登校が可能です。ただし、体調がよくないのに無理に登園・登校をさせるべきではありません。まずは安静を第一に、「普段どおりの様子に戻った段階」を目安にしてください。
“人食いバクテリア”との関わりは?
Q 人食いバクテリア(劇症型溶血性レンサ球菌感染症)と関わりがあるって本当ですか?
「劇症型溶血性レンサ球菌感染症」は、溶連菌感染症の原因となるA群溶血性レンサ球菌が手足などの傷口から体内に入った後、傷口がすぐに腫れ上がり、紫色になってきたり熱を持ったりし、数時間のうちに急激に増殖して「敗血症性ショック」を起こすものです。敗血症性ショックとは、臓器に酸素や栄養が行きわたらなくなり、命に危険がおよぶ状態をいいます。子どもから大人まで幅広い年齢に発症し、特に30歳以上に多いことがわかっていますが、現在のところ、どのような人がこの病気にかかってしまうのかなど、詳しいことは明らかになっていません。
Q 劇症型溶血性レンサ球菌感染症の予防策はありますか?
詳しい病気の正体が明らかになっていない以上、「これ」というものはないのですが、子どもも大人も、手足の傷に気をつけ、できてしまったら、きちんと処置をすることが重要でしょう。また、劇症型溶血性レンサ球菌感染症の兆候である「発熱」「手足の腫れ」「痛み」があったら、ただちに医療機関を受診することがすすめられます。
(構成/狩生聖子)
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