愛情の言葉を注いで、ためてあげる
ただ実際は苦労の連続です。イベント開催の申請や地域との連携協力など、断られるのは当たり前。実績もないですし。私のほうが落ち込むこともありますが、それでも頑張るって愛茉が言うんです。本当、メンタル強い(笑)。
そういえばわが家では、親が子にできることって、愛情の言葉を注いで、ためてあげることくらいと考えています。なので、小さいときから毎日寝る前に、「あなたは優しくて賢くて大切な子」と伝え続けてきました。地味ですけど、愛茉の強さの土台にはこの愛情があるのかもしれません。
春から中学生。本人は、「中学生起業家はごまんといるから、結果出していく」と言っています。利益なのか、目的を達成するという意味かはわかりませんが。徐々に反抗期が始まり親子関係も難しくなってきましたが、一緒に泣いて笑って、時に冷静に引いて見ながら、親子共々心地よくハッピーでいられたらいいですね。
わが家の子育て 3つのポイント
1)「ない」にフォーカスしない
「できない」「やらない」などの言葉ではなく、「できる」「やろう」という言葉を使うよう意識。それだけで、行動がポジティブになる気がします。
2)家族間でもプレゼンは必須
何か欲しいものがあったら、プレゼンを経て交渉するルール。買うかどうかの結果より、親子で真剣に話し合う過程を大切にしています。
3)創造力を伸ばす環境に
廃材や段ボール、絵の具などが家中に置いてあり、思い立ったらいつでもアート作品を創りだせるように。壁に絵を描くのもOK。
(取材・文/阿部桃子)
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朝日新聞出版
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