アニメ「クレヨンしんちゃん」の野原しんのすけの声を担当している、声優の小林由美子さん。プライベートでは思春期真っ盛りの13歳長女、元気いっぱい7歳長男の子育てに奮闘中です。野原家に負けないほどに笑いに満ち溢れた小林家の日常を聞きしました。※後編<“クレしん”声優・小林由美子に聞く“ママ大爆発”の娘の中学受験「ベッドの下から『鬼滅の刃』全巻が出てきてブチギレ」>に続く

MENU ママはクレヨンしんちゃん!? 子育てで喉が強くなりました 子どもと一緒に自分も楽しむことでストレス発散 自分に完璧な母親像を押し付けていた

ママはクレヨンしんちゃん!?

――2018年から野原しんのすけを演じていらっしゃいます。お子さんたちは、お母さんが「しんちゃん」だということに気づいているのでしょうか?

 上の子は完全に気づいていますね。下の息子には「私はしんのすけじゃない、マネがうまいだけだよ」って言っています。まぁバレているんですが(笑)。

――うえちあき(矢島晶子)さんからしんのすけ役をバトンタッチすると決まった際には、かなり訓練を積まれたとか。

 うえちさんが作り上げてきたしんちゃんを出来るだけ壊さずに引き継がなければと思いました。四六時中うえちさんのしんちゃんを聞きながら練習しましたね。しんちゃんの声で自然な会話も出来なくてはと思い、バトンタッチしてしばらくは家でもずっとしんちゃんの声で会話していました。朝っぱらから「ほほ~い!!おはようござますぅ~!!」「早く起きなきゃだめだゾ!!」みたいな。

 当時まだ6歳だった娘は、突然しんちゃん語を話し始める私に大分戸惑ったようで「この人一体何なの……?」と徐々に心の距離が広がって行くのを感じました……。

――怖かったんですね。

 母親の話し方がいきなり変わったら、子どもは混乱しますよね(笑)。今はもう子どもの前で練習はしていませんが、突然しんちゃん語で話しかけられた当時の娘にとっては、恐怖体験だったと思います。

子育てで喉が強くなりました

――子育てをしながらだと、毎日の喉のケアは大変ではないですか?

 産後はヘロヘロでしたが、子どもたちが大きくなるほどに、喉が強くなってきていると感じます。

 というのも、朝から、子どもたちに「起きなさ~~い!」と怒鳴るという特殊な発声練習ができますからね(笑)。もちろん腹式呼吸を意識したり、クレヨンしんちゃんのアフレコの朝だったら、しんちゃんの声を出す時の喉のカタチにしたり、発声法を工夫している部分もありますが。

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阿部桃子
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