イライラしちゃうときもあります
――いつも笑顔の狩野さん。日常では、ついイライラしたり、怒ってしまったりすることはないのでしょうか。
些細なことで普段からプンプンしています。例えば、長女の髪をドライヤーで乾かし終わったあと「え、ママまだこことそこ濡れているよ」と指摘されると「あーもうイイの、そのぐらいは!」と語気が強くなったり、歯ブラシの仕上げ中も「こっちから磨くっておそわったよ、そっちからじゃないよ」と次女から指摘されると「はいはい、こういう時もあるの!」と、大人気なく言い返したり。言葉にしてみると、本当に取るに足らない話ですが(笑)。
特に仕事に復帰したばかりのときは、イライラしていた気がします。ブランクもあったので、すぐには仕事の感覚を取り戻せない焦りがあり、子どもたちはまだ小さく「かまって、かまって」という状態。かまってあげたいけれど、仕事もあるし、どうすればいいんだろう……と。対策を考えた結果、やっぱり子どもたちと「会話」して解決するしかないなと思ったんです。
――「会話」とは?
子どもたちがある程度大きくなってからは、「ママは明日大事な仕事があるから、今日は早く寝てほしいな」とか、「大事な仕事のメール、1本だけ返していい?」とか、正直に伝えるようにしました。そして、そのあとは一緒にボードゲームをしたり、家族の時間を設けるようにしています。決してあなたたちのことをないがしろにはしていないよ、ということを伝えると、子どもたちも「1本だけだよ」というふうに納得してくれる。また、家族優先ではあるものの、仕事も大事です。「働くパパママっていうのはこういうものだ」というのも、感じ取ってくれるとうれしいかな。
とはいえ、そんな余裕が生まれたのは、最近になってのこと。産後3カ月から半年ぐらいまでは本当に大変で、「ずっとこれが続くなんて考えられない!」なんて思っていたぐらいでした。
(取材・文/稲垣飛カ里)
※後編<狩野恵里アナが語る双子育児「特別な勉強はさせていない。ほかの家と比べるのは無意味だな、って」>に続く