強めのキャラから落ち着いた大人の女性まで、コメディーもシリアスも見事に演じ切る水野美紀さん。演劇ユニットを主宰し、さらには子育てエッセーまで執筆する多才ぶりです。そんな水野さんのママ歴も7年目に突入し、子どもは春から小学生。ママとして次のステージに進む水野さんの、現在の心境を聞きました。子育て情報誌「AERA with Kids2024年春号」(朝日新聞出版)からお届けします。

MENU 春から子どもが小学生になります 子育てを通じ、社会人として勉強中 星空の下のたき火が癒やしの時間に 「できる人がやる」で、子育て期を突っ走る 最近のヒットはシイタケ栽培

春から子どもが小学生になります

 4月から子どもは小学生になります。本人はまだ卒園も入学もピンときていないようで、不安もなく楽しそうに過ごしています。

 問題は、親です。幼稚園の毎日の持ち物や提出物、イベントのためのアレコレの準備……そういう基本的なことが夫も私も得意ではなく、入園当初は忘れ物ばっかり。3歳までは保育園だったので、いかに手厚くサポートしてもらっていたかを痛感しました。

 やっと幼稚園生活に慣れてきたというのに、4月から小学校。朝のルーティン、家を出る時間、持ち物チェック、学校までの往復、宿題や勉強の進め方……、全部イチからやり直し。子どもじゃなくて、私が不安。とりあえず4月の1カ月は仕事を極力入れないようにマネジャーさんに調整してもらい、準備態勢だけは整えています。

 不安といえば、お名前つけ。算数セットの小さなおはじきとかにも全部名前をつけるって聞きました。めちゃくちゃ大変そうなので、お名前シールを発注し、名前シールをプリントできる道具も買っています。先輩ママ・パパの皆さん、これでなんとかなるでしょうか。

子育てを通じ、社会人として勉強中

 子育てしながら、私も人間として育ててもらっている気がします。13歳から俳優として仕事をしてきましたが、社会人としてはとても偏っているんです。書類1枚記入するのも、明日の持ち物を忘れずに持たせるのも、こんなに大変なんだって痛感させられます。

 だからこそ、ママ友たちの優秀さには日々驚かされています。「みんなでお食事会しましょう」と誘われたときの、段取りの完璧さ! その会計報告がエクセルで届いたりするんです、すごくない? 私、パソコンを使う演技をするのはプロですが、実際には全然使えません。子育てを通じて、少しずつ社会人として勉強しているところです。

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神素子
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