■嫌な思い出は分数で割る!
小学校6年生ってことは、ゆめみちゃんはもう分数を習っているよね。例えばゆめみちゃんがこれまで経験した嫌なことが上にある分子だとして、これまでのいろんな出来事が分母だとするよ。例えば嫌だった出来事が3つ上に乗るとして、心に占める嫌な気持ちっていうのはいろんなことを経験すればするほど、つまり下(分母)の出来事が増えれば増えるほど、うすまっていくんじゃないかな、って考えたんだ。
周りの仲間とも「小学生のころに嫌だったことって確かにそのときはすごく嫌だったけど、時間が経ってどんどんうすまっていったよね」って話したんだ。もちろん、生きていれば嫌なことも増えていくんだろうけど、分母の出来事はいい出来事も含まれるから、それは努力で増やすこともできるはず。嫌なことはなくならないかもしれないけど、楽しいことを自力で増やすことで、嫌な気持ちをうすめることはできるんじゃないかな。
嫌なことは、分解して本当に嫌なところを見つけるってのも有効だと思う! 例えば、「ピーマンが嫌い」っていうのも、ピーマンの何が嫌いなのか分解してみるんだ。「切られたピーマンを生で食べたときの苦味が嫌いだ」っていうんだったら、もしかしたら「丸ごと焼いたピーマン」は大丈夫かもしれない。
嫌いを分解しなかったら、ただただ「ピーマンが嫌い」で、そこから「ピーマンの形も嫌い」っていうふうにどんどん嫌いが膨らんでいってしまう気がするんだよね。苦いところだけ食べなければいいのに、分解しないことで全部「嫌」になってしまったらちょっともったいないなあ、って思ったよ。
あと、嫌なことは笑いにもできるって知っている? これは芸人がよく使うわざなんだ。「一日中ロケしたのに全部カットされたよ!」ってテレビで叫んでいる芸人を見たことはないかな? 苦い思い出とか、傷ついたことを笑い話にするっていうね。
よしおだったら、「来年消える芸人ランキング1位」を3年連続でとったこととか(笑)。他にも、「女子高生が来年消えると思う芸人1位」や「子どもが来年消えると思う芸人1位」、「占い師に聞いた来年消える芸人1位」に選ばれたことがあるよ。当時は毎回ランキングが出るたびに「うっ」って傷ついていたけど、今はこうやって笑い話にできるんだよね。
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