昨今は子育て観も私たちの子ども時代とは大きく変わってきて、親子関係が非常にフラットな家庭が増えてきましたね。高圧的に言うことを聞かせたり親の怒りを暴力で示したりすることが否定され、子どもの人権や尊厳が尊重されるよう、常識そのものが覆っている今、子どもの反抗期はどう変化しているのか気になります。

 実際テレビやSNSでよく目にするのは、親と仲良しのまま反抗期を迎えずに大人になっていく学生や社会人の皆さん。子どもの気持ちを否定せずに受け入れ一緒に考えるスタイルの親が増えていることで、思春期の訳のわからない苛立ちにガラスを割ったり盗んだバイクで走り出したりして発散しなくてよくなったんでしょうね。

 今の20代や学生さんとたまに関わると、穏やかで柔軟な方が多いように感じるのは育ち方もあるのかな。そう考えるとなんだか理想的な親子関係のように見えますよね。できることなら親も子もギスギスした剣呑な日々なんか送りたくないんだから。

 しかし。かといって、そのまま一生家族円満でいられるのでしょうか? そしてそれって本当に幸せなのか……ちょっと引っかかるところもあるのは事実です。わが子が乳幼児期に聴いた子育て講座では、イヤイヤ期や反抗期は子どもの成長のために必要な期間であるとのことでした。このような説も日々研究が進み今は否定されているのかもしれないけれど、確かに自分が親の手を振り払ったあの時代はその後の自立の第一歩だったとも思うのです。

 第二次性徴を迎え、急激な体やホルモンバランスの変化、そして心の成長の狭間で子どもたちは事実モヤモヤイライラしているそう。自然の摂理で起きる子どもたちの心の波をどう受け止めるのが正解なんでしょうね?

 ふだん自分の気持ちを外に出すのが苦手なわが家の長男は、なぜか反抗期については以前から、

「最近ちょっとしたことでイライラしちゃうんだけど、ボク反抗期なのかな?」

NEXT小2の次男はもう既に反抗気味
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