金正恩総書記は11月18日、娘とともに「火星砲17」の試射を視察した
金正恩総書記は11月18日、娘とともに「火星砲17」の試射を視察した

 北朝鮮は今年、ミサイル発射で1千億円以上を消費している。そのなかで金正恩総書記が第2子の娘「金ジュエ」を初公開しても市民から支持を得られるのか。2022年12月12日号の記事を紹介する。

【写真】韓国のテレビが映し出した金正恩氏と妻、娘の姿がこちら

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 私生活の公開がプラスに働くとは限らない。プライバシーの公開は、市民に対して親近感を与えるかもしれないが、「神」としての威厳を傷つけることになりかねないからだ。北朝鮮を逃れた元党幹部は「常識外れの行動。今の世代の連中は、朝鮮のことを何もわかっていないのではないか」と語る。

北朝鮮の金正恩総書記(左)と妻の李雪主氏(右)、娘(中央)。朝鮮中央通信が配信した3人の写真を韓国のテレビが映し出した/11月19日、ソウル(ZUMA PRESS/アフロ)
北朝鮮の金正恩総書記(左)と妻の李雪主氏(右)、娘(中央)。朝鮮中央通信が配信した3人の写真を韓国のテレビが映し出した/11月19日、ソウル(ZUMA PRESS/アフロ)

 また、上皇や今年9月に亡くなった英国のエリザベス女王が国民に愛されているのは、「無私の精神」で、国民のために尽くしたからだ。金正恩氏と側近集団たちは、国民から収奪することばかりを考え、国民のために何も働いていない。

 北朝鮮は今年、巡航ミサイルも含めた場合、11月24日までに少なくとも67発ものミサイルを発射した。韓国国防研究院の試算などによれば、単純計算で8億~13億ドル(約1100億~1835億円)を消費したことになる。食糧を100万トンから180万トン程度購入できる金額に相当する。

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