元朝日新聞記者 稲垣えみ子
元朝日新聞記者 稲垣えみ子

 元朝日新聞記者でアフロヘア-がトレードマークの稲垣えみ子さんが「AERA」で連載する「アフロ画報」をお届けします。50歳を過ぎ、思い切って早期退職。新たな生活へと飛び出した日々に起こる出来事から、人とのふれあい、思い出などをつづります。

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 明らかに夏も終わりなので、慌てて夏の話題を一席。

 今年は「暑い!」というご意見・ご感想をやたらと伺った気がする。確かに東京では最高気温が35度以上の日が過去最多を更新したそうで、本当に暑かったんですな。

 でも個人的な感想としては、今年の夏はかなり快適であったと総括したい。あ、言わずもがなかもしれぬが念のためお断りしておくと、ノーエアコン(扇風機もないよ!)生活12年目のイナガキであります。

 今夏は夜に風がよく吹いたのだ。夜中になっても気温29度なんて日もよくあったが、風が吹きゃこっちのもんってことがよくわかった。晩酌の後は窓を全開にしてゴロリと床に寝て全身で風を感じるのが近年の夏の楽しみと化しているんだが、いやー今年はもうすごかったっす! 全身風にフワリと包まれて心まで持ってかれた瞬間がありまくり。極楽そのものの夜を何度も楽しんだのだった。

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稲垣えみ子

稲垣えみ子

稲垣えみ子(いながき・えみこ)/1965年生まれ。元朝日新聞記者。超節電生活。近著2冊『アフロえみ子の四季の食卓』(マガジンハウス)、『人生はどこでもドア リヨンの14日間』(東洋経済新報社)を刊行

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