トム・バウワーさんによる暴露本で、新たな言動が次々と明るみに出たメーガンさん。7月、国連総会にヘンリー王子と出席した(写真・ロイター/アフロ)
トム・バウワーさんによる暴露本で、新たな言動が次々と明るみに出たメーガンさん。7月、国連総会にヘンリー王子と出席した(写真・ロイター/アフロ)

 7月21日、イギリスの伝記作家、トム・バウワーさん(75)による暴露本『Revenge:Meghan,Harry,and the war between the Windsors(復讐:メーガン、ハリー、そしてウィンザー家の戦争)』が発売された。以前よりタイムズ紙などに一部紹介されて話題をさらい、500ページ近いボリュ-ムながら、イギリスのアマゾンでは発売前からベストセラー・ランキング第1位に輝いた。

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 弁護士でもあるバウワーさんは調査ジャーナリズムの手法を取り, 徹底した取材で評価は高く、実業家や政治家などの伝記を数多く著している。なかには訴えられたケースもあったが、今回は主にメーガンさん(40)のこれまでの言動について新証言などをもとに明らかにしており、明かされた真相に驚きと納得の声が上がる。「メーガンさんが、友人や雇用者に私のインタビューを受けないように警告を発したため、関係者をすべて網羅しているわけではありません。それでも少なくとも80人は質問に答えてくれました。彼らの住まいは、アメリカやイギリス、カナダなどに及び、十分すぎるほどの数といえます」とバウワーさんはテレビ番組のインタビューで打ち明けている。

 本にはいくつものエピソードが紹介されている。そのうちの一つに、アメリカのウォーターゲート事件になぞらえた「タイツゲート」がある。

 2018年5月19日のヘンリー王子(37)とメーガンさんの結婚式の1週間ほど前、衣装合わせが行われた。その時に、フラワーガールの服装について、キャサリン妃(40)とメーガンさんがぶつかった。少女達がタイツを履くことをキャサリン妃は求めた。ウィリアム王子(40)との結婚式では、フラワーガールは例外なくロイヤルウエディングの伝統にのっとり白いタイツを着用したのだ。

 しかし、メーガンさんは、フラワーガールの一人であるシャーロット王女(7)について、スカートの丈は短すぎ、ドレスは体に合わず、タイツなどもってのほかと言い放ったというのだ。メーガンさんと当時親友だったカナダ在住のスタイリスト、ジェシカ・マルロニーさんの長女アイビーちゃんと王女を比べ、キャサリン妃の目の前で「アイビーちゃんの方が好ましい」と断定した。それにマルロニーさんもすぐに同調。キャサリン妃は思わず泣きだしたという。

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多賀幹子

多賀幹子

お茶の水女子大学文教育学部卒業。東京都生まれ。企業広報誌の編集長を経てジャーナリストに。女性、教育、王室などをテーマに取材。執筆活動のほか、テレビ出演、講演活動などを行う。著書に『英国女王が伝授する70歳からの品格』『親たちの暴走』など

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「泣かされたのは私だ」