一つアドバイスをするとしたら、友達同士とかではない、相談できるスーパーバイザー的な大人を探してみてください。僕も若い時はそういうのは自力で全部やりたいと思っていた時期がありましたが、「人に尋ねる」ということをやらなかった結果、一番ハードなコースに進んでしまう人は少なくない気がします。経験豊かな大人は、思った以上に力になってくれます。
例えばゼミの先生に「こんなことを聞いて本当に申し訳ないんだけど、どれぐらいまでやればいいでしょうか」って聞くとか。サボろうとしているわけじゃなくて、本当に大きな荷物を三つ背負っているわけだから、真摯(しんし)に頼めば教えてくれる場合もあると思います。手を抜ける場所って実は結構あるはずだから。
人に聞いたらそのアドバイスを実行しないといけないようなプレッシャーがあるかもしれませんが、意外と「その手があったか」と自分にとっての無駄なカードを捨てるきっかけにもなりますよ。
◎しいたけ./占い師、作家。早稲田大学大学院政治学研究科修了。哲学を研究しながら、占いを学問として勉強。「VOGUE GIRL」での連載「WEEKLY! しいたけ占い」でも人気
※AERA 2022年5月16日号