1997年、「硝子の少年」での鮮烈なデビューから25年のKinKi Kids。いまも二人はエンターテインメントの最前線にいる。「ふたり」であることの意味について語った。AERA 2022年3月14日号から。

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――今年元日、東京ドームでピアノ一台でコンサートを行った。

堂本光一(以下、光一):少し感染が落ち着いていた時期、でも懸念があるなかで、安心して楽しんでいただけるものを提供する。リハーサルの時間もほぼなかったので、出てきたのがピアノ一本という選択でした。

堂本剛(以下、剛):コロナ禍で来て下さる方にも制限があって、信頼関係や絆や愛し合うこと、与えあうこと、支え合うことが如実に出たステージだったと思います。

光一:「やらせてくれよ」と僕が押し通したところもあったんですが、やるべきことはやったし、やってよかったと思うコンサートでした。

――その舞台で、ふたりで共作曲を作ると発表した。

剛:初めて一緒の空間にいて、せーので曲を作りました。僕がキーボードを弾いたりしながらメロディーを歌い始めて、光一君から意見ができたら変えて。歌詩も僕が言葉を書いて、それを光一君に変えてもらって、フィックスしていきました。

光一:僕は曲を作るとなると、非常に考え込むタイプなんです。だけど、剛君はスピードが速い。詩の最初の言葉もいろいろ出してくれて、譜割りはしていない段階だったので、「もう少し曲に対しての世界観を広げたらどうなるか」など、その場でお互いに伝えたり考えたりしながら、作っていきました。

 タイプが違う2曲を作りました。そのどちらが使われるかはまだわからないんです。応援歌というリクエストがありましたが、そこはあえて考えすぎず作りました。

――3月16日には25周年第1弾シングル「高純度romance」がリリースされる。デビュー曲「硝子の少年」を手がけた松本隆が作詩を担当した。

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