経済評論家の勝間和代さん(撮影/写真部・張 溢文)
経済評論家の勝間和代さん(撮影/写真部・張 溢文)

 調理家電を駆使した健康的で簡単な食事術、投資信託をコツコツ積み立てるだけの初心者向け資産運用など納得の情報を発信し続ける勝間和代さん。経済のプロが考える「お金を稼ぐ方法」とは?

■お金を稼ぐ方法をどのくらい真剣に探していますか?

 こんにちは、勝間和代です。この連載では、お金が自分の人生や生活を彩る絵の具であり、自分の生活を豊かにするためには非地位財にお金を使うことを勧めてきました。

 では、どのようにお金を稼げばいいのでしょうか? 日本で「お金の稼ぎ方」について親が子に教える家庭は、そんなに多くありません。

来年4月から高校の家庭科で初めて資産運用が取り上げられるようですが、これまでは学校でも教えていませんでした。

■人間の「幸福度」は年収1000万円で頭打ち

 私たちがずっと幸せに暮らそうと思ったら、一定以上の収入が必要です。個人年収が800万円から1000万円までいくと、日本でもアメリカでも幸福度が上がることがわかっています。年収1000万円なら、お金がなくて何かを我慢することが減るので、ストレスも感じにくくなるでしょう。

 おもしろいことに、年収1000万円で幸福度は頭打ちになり、そこからさらに上がるとなぜか幸福度が下がってしまうというデータもあります。

 でも「年収1000万円はハードルが高すぎる」とバリアを作り、年収を上げる方法を探していない方が多いようです。

 さらには「お金が欲しいのにない」という認知的不協和を解消するため「お金持ちにはイヤな人が多い」「我慢してまで年収を上げたくない」などと言いながら諦めてしまいます。

 お金を稼ぐ方法の中で一番簡単なのは、多くの人の役に立つことです。商売は基本的に、人の役に立った結果として売り上げがアップし、そこから利益が出ることになっています。

 私たちの能力は有限ではありますが、それぞれの能力を生かせば必ず何らかの形で他の人の役に立てます。その対価として収入を得るわけです。

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中島晶子

中島晶子

ニュース週刊誌「AERA」編集者。アエラ増刊「AERA Money」も担当。投資信託、株、外貨、住宅ローン、保険、税金などマネー関連記事を20年以上編集。NISA、iDeCoは制度開始当初から取材。月刊マネー誌編集部を経て現職

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