■「人と比べない」が大切

 最後、4つめの要素は、「ありのまま」でいることができているか。つまり、他人の目を気にしない、ということです。

 本当はこうやりたいんだけど、他の人にこう思われるかもしれないから、と自分の意見を殺してしまっている人は、科学的には幸福度が高くないことがわかっています。 他人の目を気にしないで、「自分はこうやりたいからいいんだ」と思える人は幸せです。

 これはズバリ、「人と比べない」ということです。これこそ自分らしく生きる方法です。

 ただ子育てしていると、どうしても周りの子の成長が気になったり、きょうだいで成績を比べたりしがちですよね。そんなときこそ、ママの幸せを構成する4つの要素の3つめ「なんとかなる」という考え方です。まずは心配しすぎるのをやめる。

 さらに、子どもの成長スピードや、成績、習い事の上手い下手などを周りの子と比べるのではなく、「ありのまま」を認めてあげられるかどうか。ここが、ママが幸せに生きられるかどうかの分かれ目ですね。

 もちろん、子どもの「ありのまま」を認めるだけでなく、自分自身もそうです。他の人と比べたり、他人の目を気にしたりしないで、「ありのまま」の自分を受け入れることができていますか?

 さあ、いかがだったでしょうか? この中でまず真っ先にやってもらいたいのが「感謝する」ことですね。「ありがとう」と言えばいいんですから、誰でもできるし、時間もかからないし、超簡単じゃないですか。

 問題は何に感謝できるか、ですよね。では、ここで2分時間をとります。日々、どんなことに感謝できるか、最低でも30個ノートに書いてみてください。どんなささいなことでもいいんですよ。

 ふつうは見逃してしまうことにも感謝ができるようになること。この視点が大事です。

※星渉さんの新刊『科学的にイライラ怒りを手放す 神子育て』(朝日新聞出版)から