2019年に開催された国内最大級の占いイベント「占いフェス」の様子。開運ブースや開運アトラクションが企画され、多くの人が訪れた(写真:ザッパラス提供)
2019年に開催された国内最大級の占いイベント「占いフェス」の様子。開運ブースや開運アトラクションが企画され、多くの人が訪れた(写真:ザッパラス提供)
AERA 2021年4月12日号より
AERA 2021年4月12日号より

 コロナ禍で、恋愛相談ではなく、仕事や人生を占う人が増えている。少しでもツキを上げたい──。ツキを科学する研究が進んでいる。AERA 2021年4月12日号から。

【グラフ】コロナ禍で鑑定内容は「恋愛・結婚」が半減!代わりに増えたのは?

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 今年1月にオンラインで開催された国内最大級の占いイベント「占いフェス」は、過去最多となる6万4千人以上の人が訪れた。

 占いというと女性の趣味と思われがちだが、利用者の3割ほどは男性が占めているという。

 そこで、従来と比べて大きな変化があったことが、フェスに参加した占い師に対して主催会社のザッパラスが行ったアンケートで明らかになった。

「コロナ禍によって、お客さまの層や鑑定内容が変わりました」

 そう話すのは、ザッパラス代表の玉置真理さんだ。

 占い師134人から得たアンケート結果では、「客層が変わった・とても変わった」が68%、「鑑定内容が変わった・とても変わった」は80%を占めた。

 変わったという占いの鑑定内容の内訳をみると、従来どおりトップにくると予想されていた「恋愛・結婚」は半減して25.9%、変わって「仕事・転職の相談」が27.6%を占め、トップに立ったのだ。

「仕事に関する鑑定内容」では、「転職」が40.2%で断トツ。「失業への不安・副業」も増えたが、それまで常に上位を占めていた「職場における人間関係の悩み」は激減した。

「健康運に関する相談内容も増えました。恋愛運では、安心したい、確実な未来がほしいなど、結婚に意識を向けた内容が多くありました」(玉置さん)

■運を再現するには

 一般に、そのとき不透明なもの、先行きの見えないものが、占いのテーマになりがちだ。いま、この変化が起こったということは、コロナ禍で多くの人が仕事や将来に対して不安を抱いているということに他ならない。

「コロナ禍は多くの人にとってストレスで、ライフサイクルも働き方も変わり、仕事や将来がどうなるか、白紙に戻ったように感じている人が多いということだと思います」(玉置さん)

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