VitaNoteの結果はウェブやアプリから確認できる(写真はそれを印刷したもの)。足りない栄養素やおすすめ食材がわかる(撮影/写真部・高橋奈緒)
VitaNoteの結果はウェブやアプリから確認できる(写真はそれを印刷したもの)。足りない栄養素やおすすめ食材がわかる(撮影/写真部・高橋奈緒)
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AERA 2021年2月15日号より
AERA 2021年2月15日号より

 自宅で採った尿を郵送して足りない栄養素を調べられる──。現役世代で普通に食事をしていても、足りない栄養があるのか。 編集部の20、30、40代の3記者が実際に調べた。 「フレイル予備軍」を特集したAERA 2021年2月15日号から。

【グラフを見る】たんぱく質の摂取は十分だと思っている人は何%?

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 フレイル予防には、バランスのとれた食事が大切だが、何と言っても筋肉をつくる栄養素といえば、たんぱく質だ。骨、血液、肌など体の土台となる部分のほか、体の調子を整えるホルモンや免疫力の発揮に必要な抗体など、体調を調整する材料にもなるという。

 ヘルスケアシステムズのたんぱく質充足検査「フレミーチェック」は、尿中に含まれるたんぱく質の代謝物を測定し、1日にどれぐらいのたんぱく質を摂取しているか調べてくれる検査だ。価格は税込み2750円、自宅で採尿し郵送すれば2週間ほどで結果が出る。

 栄養素の摂取基準については、厚生労働省が「日本人の食事摂取基準」を策定しているが、「基準値がわかっても、自分がどの程度摂取しているかがわからないと、出口が見えないまま頑張らないといけない。10グラム足りていないのか、20グラムなのか。そのための物差しを当社は提供したいと考えています」(同社営業企画部の安竹良礼さん)。

■魚づくしで万全のはず

 同社の調査によれば、たんぱく質摂取が十分でないと感じている人は75%に上り、その理由として「どのくらい取っているのかわからない」という声が寄せられたという。もちろん食べる量から計算することもできるが、手間がかかるし、体から出てきた結果を見るほうが一目瞭然だ。

 この検査を編集部の40代男性デスク、20代女性記者、30代女性記者(筆者)の3人で試した。

 目標量は年齢・性別のほか、身体活動レベルによってそれぞれ異なるが、40代デスクはあと10.6グラム、20代記者は32.3グラム、筆者は17.5グラム(1日あたり)が不足しているという結果に。採尿の前1週間程度の食生活が反映されるとのこと。筆者に関しては、検査の4日ほど前に釣りに行って魚が大量に家にあり、刺し身に塩焼きに干物と連日魚を食べていた。今なら万全だろうと予想していたが甘かった。

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