「自分の経血量が多いか少ないかわからない方も多いと思います。初めて使う時は、タンポンやナプキンなどとの併用や、短い時間からの使用をおすすめしています。また、生理がくるかもという日に、吸水ショーツをはいておけば安心できますよね」(石井さん)

 実は石井さんも1年以上前まで、紙ナプキン派だった。

「吸水ショーツだと寝転がったとき、ナプキンの厚みなどを感じないので生理を忘れる体験だと感動しました。またお客様には、生理期間中にナプキンやタンポンを持ち歩かなくてよくなり荷物が減った、エコで嬉しいなどと喜ばれています」(同)

 石井さんにとって意外だったのは、大人だけでなく、小中学生の子をもつ母親から、「娘がナプキンより吸水ショーツがいいと言っている」という声が届いたことだった。

「長年、ナプキンやタンポンで生理を過ごしてきた私たちは、新しい生理用品に対して『本当に大丈夫かな?』という思いを抱きがちです。でも、初潮を迎えたばかりの小中学生は新しいものにも抵抗が少ないのかもしれません。『生理の日は多少不快でも仕方ない』と思わずに、ぜひ自分の体に合ったものを探してほしい。そのための選択肢を作っていきたいと思っています」(同)

 検査キット「F check」は、厚生労働省の承認を受けた医療機器だ。血液中のアンチミューラリアンホルモン(AMH)を測定することで、卵巣に残っている卵子の数が何歳相当であるかがわかるという。19年7月からサービスが始まった。

 キットで指先の血液0.1ミリを採取して、そのまま民間の専門検査機関に郵送するだけ。10日ほどで、検査結果がスマホアプリに届くという。通常は医療機関で実施される検査であり、自宅で測定できるのは、国内ではこのキットだけだという。

 運営会社F Treatmentの取締役で広報担当の藤代隆嗣さんは、ライフプランを考えるきっかけになると考えている。

「忙しかったり、受診にハードルを感じたりして、クリニックから遠ざかった女性も多くいます。まだ具体的に子どもを持つことを考えられない人も、現状を知ることで、将来に備えられるようになる。まずは自分の体を知ってもらいたい」

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