我々は眠る時には目を閉じますが、ほとんどの魚にはまぶたがありませんので、眠る時も目を開けたままです。

 大気中では、瞳を乾燥から守ったり、涙で瞳についた汚れを洗い流したりするために、我々は1分間に20~30回も瞬きをしています。一方、魚は水中にいるため、目が乾燥することはありませんので、基本的にまぶたはいらないんです。

 ただ、マンボウなどフグの仲間には動物と同じようなまぶたを持っているものもいます。といってもフグのまぶたは我々のものとは違い、素早く動かすことはできません、閉じるのに数秒から10秒以上もかかってしまうと言われています。これでは目を守ることは難しそうですね。

 また、ボラやサバなどは、脂瞼(しけん)といわれる透明な膜で瞳を覆っています。この膜も、瞳を守る役割をすると言われていますが、動物のように開けたり閉じたりすることはできません。

 これから寒くなってくると、ボラの目が白っぽくなってくるのは、脂が乗ってその脂が脂瞼にもたまってくるためです。

 また瞬膜(しゅんまく)といわれる透明な膜を持っている魚もいます。主にサメの仲間は、水圧などから目を守るために、透明な膜で瞳を覆うことができるようになっています。

 いかがでしたか? 魚たちと違って、我々人間が健康な生活を繰るためには、良質な睡眠が不可欠と言われています。良質な睡眠をとるためには、良質なたんぱく質をとることが有効であるとも言われています。今年の秋は、良質なたんぱく質を多く含む魚を食べて、食欲の秋と睡眠の秋を満喫してみてはいかがでしょうか。

○岡本浩之(おかもと・ひろゆき)
1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2019年11月から、執行役員 広報宣伝IR本部 本部長

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岡本浩之

岡本浩之

おかもと・ひろゆき/1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2021年1月から取締役 広報宣伝IR本部 本部長。

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