「政治は希望であってほしい」 親安倍派からバッシング受け続けた伊藤詩織さんの新政権への思い (1/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「政治は希望であってほしい」 親安倍派からバッシング受け続けた伊藤詩織さんの新政権への思い

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伊藤詩織さん(31)/ジャーナリスト。元TBS記者を準強姦容疑で告訴し、逮捕状が出たが執行されず官邸によるもみ消しが疑われた。元記者は否定。執行されなかった経緯は安倍政権が残した疑惑の一つに(撮影/編集部・小田健司)

伊藤詩織さん(31)/ジャーナリスト。元TBS記者を準強姦容疑で告訴し、逮捕状が出たが執行されず官邸によるもみ消しが疑われた。元記者は否定。執行されなかった経緯は安倍政権が残した疑惑の一つに(撮影/編集部・小田健司)

 性暴力被害を訴えた伊藤詩織さんの事件で、準強姦容疑で告訴された元TBS記者に逮捕状は出たが、執行されず官邸によるもみ消しが疑われた。執行されなかった経緯は安倍政権が残した疑惑の一つになっている。伊藤さんは、安倍政権の「負の遺産」を引き継ぐ菅新政権をどう見ているのか。AERA 2020年9月28日号の記事を紹介する。

【図を見る】菅内閣は絶妙な派閥バランスをとる?

*  *  *
──菅義偉氏が路線を継承するという安倍政権下では、数々の疑惑がありました。伊藤さんの周辺でも、官邸の関与が疑われる案件が起きました。

 2015年に元TBS記者から性被害に遭い告訴しました。逮捕状が出たのですが、結果的に執行はされませんでした。刑事は不起訴となり、民事は一審で勝訴しましたが被告が控訴して係争中です。逮捕状については、なぜ執行されなかったのか説明を求めてきましたが、いまだに原因は分かりません。

──当時警視庁刑事部長だった中村格・警察庁次長が執行を止めたと報じられています。中村氏は菅氏の元秘書官で、告訴した男性は安倍総理と非常に近い記者でもありました。

 官邸の関与については私の方からは何とも言いようがありません。ただ、突然、刑事部長の判断で執行が止まったという話は、誰に尋ねても「聞いたことがない」と言います。「なぜわざわざ刑事部長が?」という疑問もあります。説明は今でもしてほしいと考えています。このようなことは個人として経験した問題ですが、今後他の人にも同じことが起きるのでは、と心配しています。

■分断が生むバッシング

──事件は政治的な色みも帯びて、伊藤さんは“親安倍派”と言われる人たちから強いバッシングを浴びました。なぜだと考えましたか。

 18年に事件を扱ったドキュメンタリー番組が英国のBBCで放送されました。大きな反響があったのですが、日本で受けたような批判は出ませんでした。ここまで受け止められ方が違う理由は、日本国内での政治的な分断にひも付いているのかなと感じています。「こんな訴えを起こすなんて伊藤詩織は朝鮮人だ」というデマまで流されました。どこの国の人間かは事件に関係ないのに、そのようなデマが出たこと自体が不可解に感じました。


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