AERA 2020年9月21日号より
AERA 2020年9月21日号より

 東洋医学の観点から肩こりを知ろう。西洋と東洋の両医学に精通する、北里大学(東洋医学総合研究所)客員教授で医師の伊藤剛さん(67)に、AERA 2020年9月21日号は、肩こりに有効なツボやこりの原因を聞いた。

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 肩こりに効く主なツボは、風池(ふつち)、天柱(てんちゅう)、肩井(けんせい)、肩中兪(けんちゅうゆ)、曲垣(きょくえん)、手三里(てさんり)、曲池(きょくち)、肺兪(はいゆ)、膏肓(こうこう)などがあるという。基本となる肩井は、うつむくと出っ張る首の付け根の骨と、肩先の骨を結んだ真ん中あたり。中指または中指を中心にした3本指を当て、皮膚に対し垂直に押す。強く押しすぎるのはNGだ。伊藤さんは「ハンコを押すぐらいの強さで」と言う。

「ツボは一種の反応点で、刺激すると反射的に筋肉が緩んだり、血液の循環がよくなったりします。こりがあるときには、ツボを軽く押しても鈍い痛みを感じます」

 5秒間押し、離す動作を4、5回繰り返す。翌日まで間をおき、自分の体が修復していく時間を確保するのが大切だ。患部は温めた方がよく、残暑で眠れないからと首元を保冷剤などで冷やすと症状を悪化させてしまう。

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渡辺豪

渡辺豪

ニュース週刊誌『AERA』記者。毎日新聞、沖縄タイムス記者を経てフリー。著書に『「アメとムチ」の構図~普天間移設の内幕~』(第14回平和・協同ジャーナリスト基金奨励賞)、『波よ鎮まれ~尖閣への視座~』(第13回石橋湛山記念早稲田ジャーナリズム大賞)など。毎日新聞で「沖縄論壇時評」を連載中(2017年~)。沖縄論考サイトOKIRON/オキロンのコア・エディター。沖縄以外のことも幅広く取材・執筆します。

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