「あつ森」で嫌われ者のあの魚のヒミツ 実は京都の料亭で珍重される高級魚だった! (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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「あつ森」で嫌われ者のあの魚のヒミツ 実は京都の料亭で珍重される高級魚だった!

連載「お魚ビッくらポン」

岡本浩之AERA#AERAオンライン限定
シイラ(出典:WEB魚図鑑)

シイラ(出典:WEB魚図鑑)

スズキ(出典:WEB魚図鑑)

スズキ(出典:WEB魚図鑑)

絆スズキのお寿司

絆スズキのお寿司

国産漬けシイラのお寿司

国産漬けシイラのお寿司

 そんな「スズキ」が、「あつ森」プレーヤーの間では嫌われ者になっているようなんです。

 理由を聞いてみると、「スズキは魚影が大きいので、レアなシーラカンスやカジキかもと思って釣り上げてみると、大抵はスズキ……。売りに行っても、買い取り価格がイワシ2匹程度ととても安いから、『なんだ、またスズキかよ~』ってなってしまう」とのこと。
 
 確かにスズキは、北海道から九州まで、日本のほぼどこにでもいる肉食性の魚で、シーラカンスやカジキに比べると決してレアではありませんが、イワシ2匹と同じ価値というのは、あまりにスズキが可哀想すぎる気がします。シイラと比べると10分の1以下とか。

 古事記にも登場するほど古代から我々日本人には親しまれていた魚で、江戸時代にはその白く上品な身が人気で、真鯛に次ぐ高級魚でした。
成長につれて「セイゴ」「フッコ(ハネ)」「スズキ」と呼び名が変わる代表的な出世魚のひとつでもあります。
 
 ただ、非常に上品な白身のため、生育環境や処理の仕方によって影響を受けやすく、都市近郊の河口で取れたものなどは、臭みがあるとして敬遠される方もいるようです。
 
 一方で、きれいな水質で育ち、水揚げ時にもきちんとした処理をした旬のスズキは、透き通るような真っ白な身に程よい脂が乗って、暑い夏にぴったりのさわやかな味わいです。
 
 くら寿司では、京都の料亭向けに3年かけて丁寧に育てられたものの、新型コロナの影響で需要が激減して余剰となった養殖のスズキを買い取って、「絆スズキ」の名前で、関西と四国のお店限定で今週金曜日から販売します。

【写真】絆スズキのお寿司はこちら

 また、時期によってはシイラのお寿司も販売していますので、ぜひ探してみてください。

 筆者個人としては、いつの日か、「あつ森」の中にくら寿司を作って、他の住人から買い取った魚でお寿司を販売できないものかと思っています。

 その際には、スズキも適正な価格で買い取ることで、スズキの名誉回復にも努めたいと思います。

 こんなことができるのかどうかは知りませんが……。

○岡本浩之(おかもと・ひろゆき)
1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2019年11月から、執行役員 広報宣伝IR本部 本部長

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岡本浩之

おかもと・ひろゆき/1962年岡山県倉敷市生まれ。大阪大学文学部卒業後、電機メーカー、食品メーカーの広報部長などを経て、2018年12月から「くら寿司株式会社」広報担当、2021年1月から取締役 広報宣伝IR本部 本部長。

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