「第2波」が台風シーズン直撃の可能性も 問われる避難所の感染症「3密」対策 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

AERA dot.

「第2波」が台風シーズン直撃の可能性も 問われる避難所の感染症「3密」対策

このエントリーをはてなブックマークに追加
大平誠、野村昌二AERA#新型コロナウイルス
新型コロナ時代の避難所はこうなる(AERA 2020年7月13日号より)

新型コロナ時代の避難所はこうなる(AERA 2020年7月13日号より)

新型コロナ対策で非常持ち出し袋に加えたいもの(AERA 2020年7月13日号より)

新型コロナ対策で非常持ち出し袋に加えたいもの(AERA 2020年7月13日号より)

 毎年のように台風やゲリラ豪雨が日本列島を襲い、甚大な水害被害をもたらしている。今年は新型コロナの感染拡大の第2波と重なるとの専門家の指摘もある。コロナ禍のいま、災害対応のあり方が問われている。AERA 2020年7月13日号の特集「コロナ禍の災害列島」から。

【新型コロナ対策で「非常持ち出し袋」に加えたいものはこちら】

*  *  *
 コロナ禍の避難所運営では、従来よりも医療的なアプローチが求められるのは必然だ。この声に応えて、日本医師会は「新型コロナウイルス感染症時代の避難所マニュアル」を公表した。

 実際の避難所運営に際しては、スペースの確保と換気の実施を肝要としてテントやパーティションを利用した方法を紹介。新型コロナウイルス感染が疑われる避難者の対応には、一般の避難者と動線を分けた専用スペースとトイレを確保し、対応するスタッフは防護服を着用して食器やゴミ、医療用廃棄物の処理に当たるよう定めている。また、避難者が新型コロナウイルス感染症を発症した場合の対応としては、感染症に対する偏見や差別を阻止するために個人情報管理を徹底することを留意するよう求めている。

 自治体や医療従事者だけでなく、コロナ時代の災害対応は公助にばかり頼っていては乗り切れない。いざ地震や水害が起こったら、自治体の職員は建物の応急危険度判定や罹災証明書の発行などに忙殺される。避難所運営にもこれまで以上に地域力、ご近所力が試される。

『水害列島』(文春新書)などの著書で知られる水害対策のエキスパートで、リバーフロント研究所技術審議役の土屋信行さんは言う。

「コロナ感染の第2波が間違いなく来ると言われていて、それが秋の長雨、台風シーズンとぶつかる可能性もある。それなら今夏は準備を兼ねて、避難場所で盆踊りやバーベキュー大会をするのも有効です。最後に町内会長が『みなさん、水害の時にはここに集まるんですよ』と挨拶すれば、十分訓練になります」

 折しも新型コロナウイルス感染者を最も多く出している首都・東京では知事選が行われた。しかし、海抜ゼロメートル地帯を広範囲に抱え、250万人が暮らす脆弱な東京の水害対策が争点に浮上することはなかった。

「高潮やゲリラ豪雨が来る、台風が来る、洪水が起こるという時にその政策を議論しないで候補者たちは何をしていたのかと問いたい。水道の蛇口をひねれば美味しい水が飲めて、公共交通機関も学校も保健福祉施設も安全に運営される。地方政治はこうした日々の暮らしを守る行政が確保されていなければいけないし、五輪にしてもその上で初めて成り立つものでしょう」

 土屋さんの嘆きが「アラート」に終わるよう、新知事には奮起を促したいものだ。(編集部・大平誠、野村昌二)

AERA 2020年7月13日号より抜粋


トップにもどる AERA記事一覧

続きを読む

おすすめの記事おすすめの記事
関連記事関連記事

あわせて読みたい あわせて読みたい