破天荒な兄の「終い」引き受ける人気翻訳家が描く、他人事でない数日間のドラマ (2/2) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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破天荒な兄の「終い」引き受ける人気翻訳家が描く、他人事でない数日間のドラマ

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村井理子(むらい・りこ)/1970年、静岡県生まれ。翻訳家・エッセイスト。著書に『村井さんちのぎゅうぎゅう焼き』、愛犬ハリーと家族の物語『犬ニモマケズ』『犬(きみ)がいるから』など(撮影/楠本涼)

村井理子(むらい・りこ)/1970年、静岡県生まれ。翻訳家・エッセイスト。著書に『村井さんちのぎゅうぎゅう焼き』、愛犬ハリーと家族の物語『犬ニモマケズ』『犬(きみ)がいるから』など(撮影/楠本涼)

「兄にはいろいろな能力があり、冗舌で女性を褒めまくるので、よくモテたらしいんです。2度の結婚と内縁関係でできた子どもは6~7人(笑)。元妻であるふたりはとても優しい人たちで、兄はああいう100%優しい人のそばじゃないと生きられなかった。それがすべて断たれたあとは、5年しか保ちませんでした」

 つらいことも多い内容だが、読後感は明るい。それは村井さんと加奈子さん、心優しい多賀城の人たちとの間に新しい関係が生まれたこと、母に引き取られた良一君がまわりに支えられながら、次へと踏み出す姿があるからだろう。

「驚いたのは兄の話が意外にも珍しくはないらしいことでした。読者の皆さんにも心配な兄弟姉妹がいたり、自分が心配される側だったり。ある程度の年齢になったら、誰もが家族の最期を考えないといけないものだったんですね」

(ライター・千葉望)

■八重洲ブックセンター川原敏治さんのオススメの一冊
『ゲコノミクス 巨大市場を開拓せよ!』は、ゲコノミストである著者が「脱ノミニケーション」の必要性について説いた一冊。八重洲ブックセンター川原敏治さんは、同著の魅力を次のように寄せる。

*  *  *
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 そんな現状を嘆く「ゲコノミスト」である著者が、今後は一層お酒に頼らないコミュニケーションが重要になっていくこと、お酒を飲まない人向けの市場の拡大によって、ビジネスチャンスが大きく広がっていることなどを指摘しながら、事例も豊富に解説する。「お酒を飲まない」という視点から、新しい社会、経済を見せてくれる一冊だ。

AERA 2020年6月29日号


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