かけ声倒れの「特定技能」 活用低迷に加え中間搾取排除も転職の自由も骨抜き (1/3) 〈AERA〉|AERA dot. (アエラドット)

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かけ声倒れの「特定技能」 活用低迷に加え中間搾取排除も転職の自由も骨抜き

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澤田晃宏AERA
特定技能の外国人労働者を管理する人材を育てる新洋国際専門学校の入学式はベトナム、ネパール出身の学生が目立った。参加者の大半がマスクをしていた/さいたま市(撮影/澤田晃宏)

特定技能の外国人労働者を管理する人材を育てる新洋国際専門学校の入学式はベトナム、ネパール出身の学生が目立った。参加者の大半がマスクをしていた/さいたま市(撮影/澤田晃宏)

 2019年4月1日からスタートした新たな在留資格「特定技能」の受け入れが想定の1割未満にとどまっている。技能実習制度で課題とされていた中間搾取排除、転職の自由という狙いも想定通りに機能していないという。AERA 2020年4月27日号では、2年目を迎えた特定技能の現状に迫った。

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 4月3日、少子化で学生数が減少し続ける中、埼玉県が3年ぶりに設置を認可した専門学校「新洋国際専門学校」(さいたま市)で入学式が開かれた。新型コロナウイルスの感染が拡大する中、入学オリエンテーションを兼ねた簡易的な式は保護者や来賓の参加が見合わされ、参加を自粛する入学者もいた。

 同校は政府が2019年4月に新設した在留資格「特定技能」で働く外国人労働者を管理する人材の育成を目指す。限られた募集期間だったが、定員の80人を超える145人が受験した。入学生は65人。ベトナム人が26人、ネパール人が19人と、大半は日本語学校を卒業した外国人が占めた。

 特定技能は、単純労働分野で働く外国人の在留を初めて認めた在留資格で、介護や外食業など14業種が対象だ。資格の取得には、日本語と業種別に実施される技能試験に合格する必要があり、在留期間は5年間。一方、専門学校を卒業し、特定技能の労働者を管理・支援する側になれば、ビザの更新や家族帯同が認められる「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を取得することができる。

 入学者には、国内で実施された技能試験に合格し、特定技能外国人として働く道もありながら、同校への進学を決めた者も少なくない。ネパール出身の新入生ゴレ・ラフルさん(24)もその一人だ。

「期限付きで、単純労働しかできない特定技能には魅力を感じません。日本で生活した経験を生かし、特定技能外国人をサポートする仕事に就きたいです」

 同校では、労働基準法、出入国管理法などに関する教育が行われ、卒業後は特定技能外国人の生活支援を目的に国が認定する「登録支援機関」で働くことを想定している。理事長の任都栗新(にとぐり・しん)さんはこう話す。


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